【甘い】FXはトレンドラインだけで勝てる?思わぬ落とし穴と対処方法を解説!

【甘い】FXはトレンドラインだけで勝てる?思わぬ落とし穴と対処方法を解説!

・トレンドラインってFXトレードの役に立つの?
・ただ適当に線を引いてるだけでしょ?
・トレンドラインだけで勝ってる人なんていないでしょ

このような疑問に対しての私の答えは「勝てる」です。

FX取引の手法は数えきれないほど存在します。そもそもトレードとは、流れを見て模索し、その流れに乗って利益を得るのが目的であるにも関わらず、FXトレードの基礎・基本であるトレンドラインを無視している方が非常に多いです。「トレンドライン」とはその名の通り、トレンドを測る指針となります。

ただラインを引いただけで勝てるようにはなりませんが、トレンドラインを引いて相場をどう見るか?を考えられるようになれば、トレンドラインだけで、勝ちトレードを積み上げられます。この記事では、FXがトレンドラインだけで勝てる理由を分かりやすく説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読む前に、別記事のトレンドラインの引き方って?実践的な知識と気になる注意点も伏せて解説!を読まれる事をお勧めします。この前提知識があると理解が深まるからです。

目次

1. FXはトレンドラインだけで勝てるほど簡単ではない

FXはトレンドラインだけで勝てるほど簡単ではない

まず初めに知って頂きたい事は、トレンドラインを引くことが出来れば、それだけで勝てるという訳ではありません。相場はそれほど甘くないです。冒頭とは真逆な事をお伝えしていますが、「なぜそうなのか?」を以下の章にて説明します。

1-1. トレンドライン以外にも実際は様々な要素を考えている

「トレンドラインだけでFXで勝てるのか?」の答えは「勝てる」です。しかしそれは、チャートに現れる心理を理解している事が大前提です。相場で勝っているトレーダーは様々な事を考えてトレードをしています。

・チャートの形
・大勢の人が意識するであろう節目
・現在の価格からの伸びる値幅
・波動の長さ
・ニュース・経済指標

例を上げたらキリがありませんが、勝っているトレーダーは常に色々な事を考慮して多角的に分析しています。また、このような事を考えずに、ただ単純に儲けたいという欲望のみでトレードをしている人もいます。どんな考えであれ、トレードで誰にでも共通する事は一つだけです。

それは、「儲けたい」という事です。

勝っているトレーダーは、これら大勢の人たちが「今、何を考えてトレードをしているのか?」を考慮し、多角的な判断の上でトレードしているからから勝てるのです。確かに表面だけ見ると、勝っているトレーダーはトレンドラインだけでトレードしているように見えます。しかし、実は他にも色々な要素を考慮してトレードをしているのです。

まとめますと、勝っているトレーダーは目に見える形で使っているのは「トレンドラインだけ」ですが、勝てている理由はそれだけではないということです。

1-2. そもそも何のためにトレンドラインを引くのか?

そもそも、トレンドラインは意味がないという人は、トレンドラインを引くことの意味を理解していません。

多くの人は、トレンドライン=トレンドが分かるもの

とだけ考えていますが、トレンドラインの役目はそれだけではありません。ハッキリ言って、トレンドだけを知りたいならラインなんか引かなくてもわかります。

トレンドライン

トレンドラインにはもう一つ重要な役割があります。それは節目をぱっと見える化するという役割です。

相場には、大勢の人が意識している価格があります。例えば、前回の高値や安値、新高値、新安値、キリの良い数字、これらは節目と言われます。また、相場というものは上げ下げの波を繰り返して動いています。

波であるならば、波が始まった場所(始点)と波が終わった場所(終点)というものが存在します。

トレンドラインはこれら節目や波の始点や終点を結び、どこが意識されているのか?

「近い将来、ここで止まるかもしれない」または「ここで止まらなかったら勢いが強いのではないか?」など、判断材料となります。これを考えずにトレンドラインを引いても意味がないのです。

トレンドラインの意味

上図のように、ラインが引けたからと言って絶対にそこで止まるというものではありません。しかし、トレンドラインを引くことによって、ここで止まるかもしれないと言うおおよその目安が付けられます。トレンドラインが使えないと言っている人は「そこで絶対に止まる」とか「突破したら絶対に上に行く」といった具合に絶対視して使えないと言っています。トレンドラインに限らず相場を分析するものに絶対正しいというものは存在しません。

トレンドラインの意味2

また、トレンドラインには意味がないと言っている人の多くは節目、波の始点、波の終点を見ないで好き勝手に引いて、間違った引き方をしている場合がほとんどです。

「波」と言われても、意味が分からない方は別記事をご覧ください。

上記の図では下降トレンドの始点・終点を記載しております。この図のようにどちらかへ一方通行になる事はなく、上下に波を形成しながらいる事がわかります。また、始点・終点の事は相場では「主な高値」「主な安値」といわれています。

注釈
ほとんどのトレード書籍に「トレンドラインは主な高値と主な安値を結んで引く」と書いてあると思いますが、主な高値や安値の定義をきちんとしていない場合があります。そのため、波の始まった場所と波の終わった場所で引くという基礎がわからない人が出てきてしまいます。当サイトでは、そのような誤解が生じないように、波の始点、終点という表現をしておりますが、これは主な高値、主な安値と同じ意味です。

めちゃくちゃ重要!!!

トレンドの定義ですが

主な高値が前回の主な高値より高く、主な安値が前回の安値より高い場合上昇トレンドと定義します。
主な高値が前回の主な高値より低く、主な安値が前回の安値より低い場合下降トレンドと定義します。

上図の場合は、主な高値が(始点と表示)前回の高値より低く、主な安値(終点と表記)が前回の主な安値より低いので下降トレンドとえます。

このように、これら高値・安値の位置関係がトレンドを判断するうえで重要となります。

トレンドラインとはその名の通り、トレンドに対してラインを引く作業となりますので、始点同士を結ぶ事が基礎・基本です。(これは主な高値と主な安値で引くということと同義語です)

1-3. トレンドラインの引き方は多数ある

次に、私の意見とは違い「トレンドラインだけで勝てるワケないだろ!!!」と言う人がいる理由として、ラインの引き方が複数ありどれが正解というものが存在しない点です。トレンドラインをどう引くのか?は自由です。言い換えればどうとでも引けるという事になります。

一つ例をあげると、トレンドラインはヒゲも含めて引くのか?それとも実体で引くのか?どちらにしたら良いのか迷ってしまうケースがあります。初心者によくある迷いです。

以下の画像は、ロウソク足のヒゲを考慮したトレンドラインと、ヒゲを考慮せずにロウソク足の実体部分のみを引いた2種類のパターンです。

*実体のみを引いたトレンドライン

トレンドライン実体のみ

*ヒゲを考慮して引いたトレンドライン

トレンドライン ヒゲ考慮

図のように、ロウソク足だけでもラインの引き方が2種類存在する訳ですから、そのトレンドラインの先では解釈が変わってきます。私の意見としてはFX取引の場合、ヒゲも考慮した上でトレンドラインを引く人が多く、大勢が意識している方を選択するのが良いでしょう。株の場合は実体が引く人が多いので実体で引くと良いでしょう。

トレンドラインが機能する理由は単純で「大勢が見てるから機能する」ということです。

当たり前ですが誰からも見られてなければ機能しません。大勢の人に見られてるからこそ機能する訳ですが、トレンドラインを使って勝てない人達は、自分勝手にラインを引いて「効く」「効かない」と判断してしまっているのです。

少しキツイ表現をしますと「そのラインを見ているのは世界であなた一人ですよ」という箇所にトレンドラインを引くから勝てないのです。

「より、多くの人間が見てるラインなのか?」

これを常に頭に入れながらトレンドラインを引いてみれば、そこまで難しい事ではありません。

ポイント 大勢が意識しているか?を考えましょう。

具体的には、前述したように波の始点、波の終点にからむように引きましょう(主な高値、主な安値でからむように引きましょうと同義語)

1-4. そもそもトレンドラインの引き方が間違っている

トレンドラインの引き方に100%の正解は存在しません。しかし、基礎・基本は存在します。トレンドラインを使ったけど勝てないと悩んでいる人の殆どが基礎・基本を無視した、いわばデタラメのラインを引いてしまっているのが現状です。

引き方自体に100%の答えはありませんが基礎・基本として波の始まった「始点から引く」これだけです。たったこれだけにも関わらず、引けない人が多いのは「始点」の意味が分からないからだと思います。

始点とはそのままの言葉であり、波の始まりです。

「始まりとは何処なのか?」ですが、もう一度以下の図を見てください。

波の説明

そして終点は、新しい押しや戻りが出来る手前の場所です。

波の説明2

注釈
終点は次の波にとっては始点となり、始点は前回の波にとっては終点となります。波の定義について詳しく説明している別記事をご覧ください

波の始点同士を結んてでトレンドラインを引けば良いのですが、初心者の多くはそれを無視して、意味のないラインを引いてしまっています。

波の始点同士を繋げたトレンドライン
波の始点同士を繋げたトレンドライン(主な安値同士を結んだトレンドライン)

波の始点を無視して引き始めてしまった悪い例
波の始点を無視して引き始めてしまった悪い例(主な安値を無視して引いている)

また、トレンドラインに慣れていない人の中には、大勢が意識しない節目まで、全てトレンドラインを引きまくりチャートが見えなくなっている人もいます。
引きまくってしまい、もはやチャートすら見えません....
*引きまくってしまい、もはやチャートすら見えません….

いかがでしょうか?

ここまで、トレンドラインを何も考えずに引くと、トレードで勝てないことを解説しました。上述したように、トレードの基本としてトレンドラインの基礎・基本を抑え、シンプルにエントリーポイントを探していきましょう。

もう一度、強調しておきますが

トレンドラインは波の始点同士を結びましょう。
節目は大勢が意識しているのか?を考えて引きましょう

2. (実際は使える)トレンドラインが機能(ワークする)するポイントとは?

(実際は使える)トレンドラインが機能(ワークする)するポイントとは?

「トレンドラインが強みを発揮するポイント」言い換えますと、「確実にそこで止まる事がわかるポイント」は残念ながら存在しません。存在はしませんが、「意識するべきポイント」は存在します。

そのポイントとは、大勢の人が意識するのではないか?という場所のことです。

複雑に考えず、基礎・基本をしっかりとおさえてシンプルにラインを引けばいいのです。「なんだよ….結局それかよ….」と、なってしまうかもしれませんが、それ以上でも以下でもありません。我々はどうしても、難しくしないと上手く行かないものだと思い込んでしまいますよね。

こんな話があります。

子供に、何かを説明する時は、難しいことを簡単に説明しないと理解されない。
大人に説明する時は簡単なことを難しく説明しないと理解されない。

世の中には、「簡単だとうまくいかない」このような思考の方が多いために、どうしても複雑に難しく考えてしまうのです。難しいから勝てないのではなく、わざわざ難しくしてしまうから勝てなくなってしまうのです。このような難しい思考法で考えるのではなく、より簡単にイメージしてエントリー/ロスカットポイントを探る方法を解説します。

トレンドラインが強みを発揮するポイント=大勢が意識するポイントとなるわけですが、実際にエントリーをする場合、どのような根拠(シナリオ)でトレードをするのかが重要になります。例えば、上昇しているトレンドラインの延長線でラインに価格が近づいてきたとしてます。その時に、ラインにタッチしてから再び上昇すると思えばロング(買い)をしますし、そのラインを突き抜けてしまうと考えるならばショート(売り)をします。

注釈
ロングとは買い注文のこと、ショートとは売り注文の事です。買いは別名、努力相場とも言われ勝負がつくまでに時間がかかる事が多いので、ロングと言われるようになりました。それに対して売りは早く落ちる事が多く、勝負が早くつくのでショートと言われます。

根拠(シナリオ)は色々考えてどれか一つを選択します。(絶対正しいわけではありませんが、決めないと話が進まないのでそうします)そして選択した後は簡単なイメージで大丈夫です。難しく考えずに、シンプルに考えてトレンドラインによるトレードを行えば、結果はついてくるはずです。

2-1. 主な安値で引いたトレンドラインでのロング(買い)エントリーポイント

上昇トレンドラインでのロングエントリーポイントです。

主な安値同士を結んだトレンドラインでのロング(買い)エントリーポイントです。

反発を確認して(終値を確認して)エントリー
反発を確認して(終値が確定してから)エントリー

引いたトレンドラインが意識されて反発した場合、すぐにロングエントリーをするのではなく、その反発した足が確定するまで待ち、次の足が始まった時にエントリーしましょう。ラインにタッチした直後にエントリーだと、そのまま下に抜けていくケースがあり、この見極めは上級者でも難しいのです。ですから、初心者のうちは反発した足の終値が確定してから次の足でエントリーするようにしましょう。

上記エントリーの際、ロスカットポイント(損切り)ですが、エントリー根拠は「トレンドラインが効いている」が根拠となりますので、反対に、ロスカットポイントは「トレンドラインを割ったらロスカット」となります。

大切な点は、エントリーの根拠が無くなったら、速やかにロスカットをする事です。ここがとても大切で、仮にラインを割って戻ったとしても躊躇なくロスカットしましょう。

「どうせ戻るから切らない」と考えたくなる気持ちはわかりますが、この思考がある限りどの手法を使っても勝つことは100%できません。エントリーする時には、ロスカットポイントも明確でなければならないのです。

2-2. 主な安値同士を結んだトレンドラインでのショートエントリーポイント

上昇トレンドラインでのショートエントリーポイントです

主な安値同士を結んだトレンドラインでのショートエントリーポイントです

上昇トレンドでのショートエントリー①
ショートエントリー①

ショートエントリー②
ショートエントリー②

安値同士を結んだトレンドラインのショートエントリーです。エントリーポイントは2つあります。

①終値で明確に割った事を確認してエントリー
②割った後に戻った所でエントリー

この2つになります。②の、割った後に戻った所でエントリーという方法が一般的に多く使われていますが、戻りがなくそのまま下落してしまう時も多々ありますので、終値で明確に割った事を確認して次の足でエントリーでも良いです。(決めてしまえばどちらでもよいのです)

エントリーの根拠としては「トレンドラインを割る」が根拠となりますので、ロスカットポイントとしては、「大幅に戻ってしまったらロスカット」となります。②の補足として「どうして戻りを待ってエントリーするのか?」と理由がわからない人の為に、その根拠を説明します。

支持線から抵抗線への変換

下値支持線を割ると、支持から抵抗となり上値抵抗線に変わります。

これは、今まで機能してきた下値支持線を明確に割ると、「割ってしまったからもう機能しない」と考える人も出てきます。そして、「支持されなくなったのだから下目線でいいな」と考える人が多くなり、「じゃぁ今度は戻らないだろう」と考える人が多くなるから上値抵抗線に変化していくのです。ですからショートエントリーとなるのです。

ただし、この安値同士を結んだトレンドラインのショート(売り)エントリーは注意が必要です。安値同士を結んだラインが右上を向いているという事は、上昇トレンド中でもあるわけです。上昇トレンド中は基本的には押し目買いを狙う局面です。安易に売ってはいけないのです。ですから、転換が起きるであろうと予測するにたる根拠が必要となってきます。この判断がつかない初心者のうちは、やらない方が良いでしょう。

2-3. 主な高値同士を結んだトレンドラインでのショート(売り)エントリーポイント

下降トレンドラインでのショートエントリーです

主な高値同士を結んだトレンドラインでのショートエントリーです。

反発を確認して(終値を確認して)エントリー
ラインからの崩れを確認して(終値を確認して)エントリー

引いたトレンドラインが意識されて反発した場合、すぐにショートエントリーをするのではなく、その崩れた足が確定するまで待ち、次の足が始まった時にエントリーしましょう。ラインにタッチした直後にエントリーだと、そのまま上に抜けていくケースがあり、この見極めは上級者でも難しいのです。ですから、初心者のうちは反発を確認してから次の足でエントリーするようにしましょう。

上図でのエントリーの際、ロスカットポイント(損切り)ですが、エントリー根拠は「トレンドラインが効いた」が根拠となりますので、反対に、ロスカットポイントは「トレンドラインを大きく超えたらロスカット」となります。

2-4. 高値同士を結んだトレンドラインでのロングエントリーポイント

下降トレンドラインでのロングエントリーです

高値同士を結んだトレンドラインでのロングエントリー

ロングエントリーポイント①
ロングエントリーポイント①

ロングエントリーポイント②
ロングエントリーポイント②

下降トレンドラインでのロングエントリーです。エントリーポイントは2つあり、

①終値で明確に超えた事を確認してエントリー
②超えた後に押した所でエントリー

この2つになります。②の超えた後に押した所でエントリーという方法が一般的に多く使われますが、押しがなくそのまま上昇してしまう時も多々ありますので、終値で明確に超えた事を確認して次の足でエントリーでも良いです。(決めてしまえばどちらでもよいです)

エントリーの根拠としては「トレンドラインを超えた」が根拠となりますので、ロスカットポイントとしては、「大幅に戻ってしまったらロスカット」となります。

②のエントリーの補足として「どうして押しを待つのか?」と理由がわからない人の為に、その根拠を説明します。

抵抗線から支持線への変換
抵抗線から支持線への変換

上値抵抗線を超えると、抵抗から支持となり下値支持線に変わります。

これは、今まで機能してきた上値抵抗線を明確に超えると、「超えてしまったからもう機能しない」と考える人も出てきます。そして、「抵抗されなくなったのだから上目線でいいな」と考える人が多くなり、「じゃぁ今度は押し目買い」と考えて今まで上値抵抗線だった場所で買い買い注文が入るので下値支持線に変化していくのです。ですからロングエントリーの根拠として②のラインを超えた後で押してからエントリーとなります。

ただし、この高値同士を結んだトレンドラインのロング(買い)エントリーは注意が必要です。高値同士を結んだラインが右下を向いているという事は、下降トレンド中でもあるわけです。下降トレンド中は基本的には戻り売りを狙う局面です。安易に買ってはいけないのです。ですから、転換が起きるであろうと予測するにたる根拠が必要となってきます。この判断がつかない初心者のうちは、やらない方が良いでしょう。

注意
トレンドラインは必ずラインにタッチするとかピッタリ止まる訳ではありません。ライン手前で反発してしまう事もあればラインを少し超えてから戻る時も多々あります。トレンドラインを線と考えるより、太い帯があるようなイメージでトレードすると上手くいきます。

3. (弱みもある)トレンドラインが機能しない(ワークしない)相場とは?

(弱みもある)トレンドラインが機能しない(ワークしない)相場とは?

前章ではトレンドラインが機能するポイントについて説明させて頂きましたが、もちろん機能しない時もあります。

トレンドライン自体が機能しにくくなる相場とは

・ライン付近で重要な経済指標や発言等が発表されてしまう。
・突発的なニュースや発言により、今までとは違う大きなボラティリティが出てしまう。
・取引通貨がメインで動く時間以外でライン到達してしまう。(例、ポンド円のオーストラリア時間))
・年末年始の閑散相場
・短い時間軸でのトレンドライン(3分、1分足、30秒足のトレンドラインなど)

などが挙げられます。
以下はスイスショックの時のチャートです。

スイスショック

突発的なニュース(戦争懸念や天変地異等)で大きなボラティリティが発生した場合、トレンドラインなど無かったかの如く簡単に突き抜けていきます。これはトレンドラインだけの話ではなく、全てのテクニカルやオシレーターに共通する事です。

続いて、メインで取引をしている通貨において、動かない時間帯で超えたり割ったりしてしまう事があります。

・動かないまま時間が過ぎてしまい、超えたり割ったりしてしまう時
・商いが薄い時間帯を狙って、超えたり割ったりさせてくる大口投資家(投資銀行やファンド)がいる

この2通りが存在し、それぞれトレンドラインが機能しなくなってしまう原因となるのです。年末年始等の本格的に参加者が減ってしまう相場もトレンドラインが機能しない相場環境です。参加者が少ないと、ある程度資金があるファンド等が仕掛けてしまえば簡単に価格が動いてしまいます。それゆえ、トレンドラインの意味がなくなってしまう事が多々起こるのです。

最後に、極端に短い時間軸でのトレンドラインです。

極端に短いトレンドラインもあまり意味を持ちません。そのようなトレンドラインは「秒スキャルピング」や「分スキャルピング」をやるトレーダーしか意識しないからです。そのようなトレーダーは市場全体の参加者の割合からすると極少数となります。トレンドラインが機能するためには、大勢の人が意識していることが条件ですので、極少数しか意識しないトレンドラインを見ても意味がないのです。

慣れない初心者のうちは、極端に短い時間軸のトレンドライン見てトレードをす行為は、ただ資金を減らす行為だという事を認識して頂きたいです。前半でも説明した通り、「だれがこのラインを見ているのか?」をしっかりと考慮すれば、理解できると思います。

4. 解決策あり!トレンドラインと節目を意識して考えよう

(弱みもある)トレンドラインが機能しない(ワークしない)相場とは?

ここまで、「トレンドラインだけでなぜ勝てるのか?」を説明させて頂き、その上で、機能する/しないポイントを説明しました。これだけでも、FXはトレンドラインだけで勝てる?の答えになっていますが、更に私が実際に考慮しているポイントを紹介致します。

私が1番意識していること、それは「価格」です。

上昇でも下降でも1番意識されているのは価格です。常にどこかの価格を狙って動いています。こう言われると「当たり前でしょ、そんなの」と思うかもしれませんが、実際にチャート上の価格にラインを引いている方は、本当に少ないです。

ドル円(USD/JPY)で例えますが、キリの良い数字いわゆるダブル0と言われる(100円・101円・102円・103円・104円・105円等)は必ず意識されるポイントです。(キリの良い数字は心理的節目などと言われます)その他はそれらのミドル(0.50 例105.50円)も確実に意識されます。(ニュージーランドドル・オーストラリアドルは特にこの傾向が強いです)

まず絶対に引かなければならないラインは上記のキリが良い数字とそのミドルです。これら価格に対するラインとトレンドラインを組み合わせれば、プラス収支にもっていく事など、さほど難しい事ではないはずです。実際に私の仲間のトレーダーでこれだけでトレードしている人もいるくらいです。


日足のUSD/JPYチャートに引いたトレンドライン

日足チャートを4時間足に落として表示
日足チャートを4時間足に落として表示

日足チャートを4時間足に落として表示して細かく見てみると、00ラインを超えたいがトレンドラインもあり上昇できず、何度も上昇トライをし、意識されているポイントです。このように、00や50付近が絡んだ場所にトレンドラインがある場合、何も無いトレンドラインよりも強力なエントリーポイントになります。それほど重要なラインとなりますので、トレンドラインを使ったトレードに、ぜひともキリ番ラインをチャート上に表示してみてください。

5. 最後に

最後まで読んで頂きありがとうございます。ここまで、「FXはトレンドラインだけで勝てる?」をテーマに、大まかな説明をしてきました。私も勝てない時代は、あれもこれもと色々模索し、あっち、こっち、フラフラと聖杯探しをしていました。かなりの時間を無駄にしてしまったと後悔していますが、今となってはそれも肥しだと考えております。

たかがトレンドラインですが、正直まだまだ書き足りない点が多いです。しかし、本当に伝えたい事は、基礎・基本に忠実に従い、トレードすることなのです。気楽な感情でトレードできれば良い思考が働き、トレードも必ず上達します。一方。辛い感情でトレードをすれば、どんなに良い手法だろうが必ず破綻します。

トレンドラインは、簡単かつ、シンプル(楽)にチャートの環境認識(テクニカル分析を用いて、トレンドの方向感や高値・安値圏を把握できる)が行えるテクニカル分析ツールなので、ぜひ身に付けてみてくださいね。