逆三尊の否定はよく起きる?だまされないために抑えておくべき要点を解説!
逆三尊を使っているにも関わらず、上昇の動きが否定されて困っていませんか?
ちゃんとサイン通りにエントリーしても、思い通りに利益を出せないとイライラしてしまうのではないでしょうか?
この記事では、
- 逆三尊の基礎知識
- 逆三尊が成功するパターンや否定されるパターン
- 逆三尊のだましを避ける方法
などについて解説します。
当記事を読むことで、逆三尊で勝つコツを身につけられますよ!
1. 逆三尊は安値圏からの強い上昇のサイン
逆三尊とは、安値圏からの強い上昇を示唆するサインの一つです。
3つの谷(安値)のうち真ん中の谷が最も安い価格をつけます。
逆三尊が出現するということは、下落の勢いがなくなりつつあると考えるべきです。
その証拠に逆三尊が形成される時は、それまでの下落局面において続いていた安値更新が止まっています。
さらに、直近の高値である1価格帯(ネックライン)を超えたことは大きなポイントです!
直近高値を超えるほどの上昇をしたことで、安値圏からの回復を期待する投資家が更に増え、反転上昇しやすくなります。
逆三尊は下落トレンドの最終局面で表れるケースも多いので、ぜひとも覚えておきましょう。
1-1. 逆三尊のエントリーポイント
ローソク足の終値がネックラインを越えたことを確認したら、逆三尊が成立するので、すぐにエントリーしましょう。
ここで大事なのは、ローソク足の終値がネックラインを越えていることです。
ローソク足のヒゲが越えていても終値で越えていないのであれば、まだ売りの勢いが残っており、だましで終わる可能性があります。
*ローソク足のヒゲについては、「ローソク足のヒゲって何を表す?ヒゲを活用したトレード方法も解説!」にて詳しく解説しています。
1-2. 逆三尊の利益確定と損切りライン
逆三尊でエントリーした場合の利益確定と損切りをする箇所については目安があります。
損切り | 直近の安値をローソク足終値が割れた |
利益確定 | ネックラインから逆三尊の最安値と同じ幅をあてはまる |
まず損切りについては、直近の安値を少し越えた場所におきます。
もし、直近の安値を越えて下落した場合は、さらに下落が続く可能性があるため、再び買いで入るのは危険です。
一方で、利益確定の箇所は、ネックラインと逆三尊の最安値と同じ距離あたりに置いてください。
たとえば、ネックラインの価格が100円、逆三尊の最安値が99円の場合は、101円(上記画像の通り)が利益確定をする箇所になります。
2. 逆三尊が成功するパターンを解説!
ここからは、逆三尊が成功するパターンについて解説します。
先に紹介するパターンになるほど逆三尊が成功しやすくなります
- 逆三尊の切り上げ型
- 基本の逆三尊
- 逆三尊の切り下げ型
しっかり形を覚えましょう。
2-1. 逆三尊の切り上げ型
まず、逆三尊の切り上げ型は他の逆三尊よりも勝率が高い傾向にあります。
なぜなら、すでに安値を切り上げているため上昇基調になりつつあるからです。
そのため、このパターンが出現後は、大きく上昇するケースもあります。
2-2. 基本の逆三尊
次に勝率が高い型は一般的な逆三尊です。この型も安値圏で出現したら買って良い形です。
なお、最初の安値と3番目の安値は同じ価格帯でなくても問題ありません。
上のチャートのように3番目の安値が最初の安値よりも高値のパターンもあります。
2-3. 逆三尊の切り下げ型
最後に紹介するのが逆三尊の切り下げ型です。
このパターンのみエントリーは慎重に行わなければなりません。
なぜなら、逆三尊が出現しているにもかかわらず、下落基調が変わっていないからです。
実際に上のチャートでは、ネックラインを超えた後、しばらくは上昇しました。
しかし、再び急落し、最終的には逆三尊の最安値さえも下回っています。
このように逆三尊には様々な型があるので、闇雲に取引しても利益を上げられません。
逆三尊の形を確認してからエントリーしましょう。
3. 逆三尊が否定される典型的な3つのパターンとは?
逆三尊が出現しても上昇が否定され、再び下落トレンドに戻るケースもあります。
以下の3つのパターンは、逆三尊が否定されるパターンです。
- 逆三尊の形が右肩下がり
- 経済事件や経済的なニュースが発生
- 上位足で強い下落トレンド中
どのパターンもよくあるパターンなので、必ず把握してくださいね!
3-1. 逆三尊の形が右肩下がり
まず、逆三尊が右肩下がりの形の場合は、あまり信頼性が高いサインと言えません。
高値を切り下げているため、売りの勢いは衰えつつあるものの買いの勢いも強くなっていないからです。
強い下落のためにエネルギーを貯めている可能性すらあります。
そのため、エントリーを見送ることも検討しましょう。
3-2. 経済指標や経済的なニュースが発生
逆三尊はテクニカル指標の1つではありますが、必ずサイン通りの動きをするとは限りません。
逆三尊の出現したタイミングと経済指標の発表時間がかぶれば、経済指標の結果次第で暴落することもあるからです。
また、投資の世界では、◯◯ショックと呼ばれるような突発的な事件が発生します。
そのような場合は、ルールに沿って買っても、暴落してしまいます。
3-3. 上位足で強い下落トレンド中
逆三尊でトレードするときは、必ず上位足を見る癖をつけましょう。
なぜなら、相場の世界では、下位足は上位足の動きたい方向に引っ張られるという習性があるからです。
もし、上位足で下落トレンド中の場合、下位足も同じように下落する可能性が高まっています。
そのため、逆三尊が出現しても否定されやすくなるのです。
実際に以下の日足チャートの丸をつけた箇所は、下落トレンドの途中です。
拡大された1時間足のチャートに逆三尊が出現しているものの、エントリーには慎重になるべき局面ですね。
実際に、その後、大きな急落が発生しています。
このように逆三尊が出現しても、否定されるケースがあるので注意しなければなりません。
4. 逆三尊のだましをさけるための方法を解説!
ここからは逆三尊のだましをさけるための方法を3つ解説します。
- 右肩下がりの逆三尊はエントリーしない
- 経済史を発表直後のトレードを避ける
- 上位足で下落方向の時はエントリしない
これらの方法を利用すれば無駄な損失を防ぐことができるので、利益も残りやすくなるでしょう。
4-1. 右肩下がりの逆三尊はエントリーしない
まず、右肩下がりの逆三尊は売りの勢いが強いため一時的な上昇に過ぎない可能性があります。
そのため安易に買ったところで、エントリーした価格帯が天井になり再び下落していくかもしれません。
逆三尊には右肩上がりの形や一般的な形もあります。
安値からの反転を狙いたいのであれば、右肩下がりではない逆三尊でエントリーしましょう。
4-2. 経済指標直前のトレードを避ける
逆三尊が発生しても、経済指標の発表直前の場合は、エントリーを避けることも検討してください。
というのも、経済指標発表前後は、指標の結果に左右されるため、大暴落に巻き込まれる可能性もあるからです。
投資の世界ではいかに負けを減らすかが大事です。
「筆者も以前はチャンスがあれば全部エントリーしたいと考えていました。ただ、ずっとチャートを見てチャンスをうかがうのは思いの外ストレスがかかります。
また必勝法などもないため、エントリーすればするほど負けが込んでしまいました。」
ただし、上位足を見た時に上昇に転ずる根拠がある場合は、少額でのエントリーをしても構いません。
4-3. 上位足で下落方向のときはエントリーしない
上位足が長期的に下落方向の時は、逆三尊が出現してもエントリーを控えた方が良いでしょう。
なぜなら一度下がり続けた相場はいつまで下がるか分からないからです。
相場で大底を予測するのはプロの投資家でもできません。そのため、むやみにエントリーし続ければ、損切りを繰り返すことになります。
5. 三尊にも否定パターンがあるが考え方は同じ
逆三尊とは逆に三尊と呼ばれるパターンがあることをご存知でしょうか?
三尊とは、3つの山(高値)のうち真ん中が最も高い形をしており、高年圏で出現すると、反転下落する可能性があります。
三尊も逆三尊と同じくエントリーのタイミングや損切り・利益確定の箇所は同じように考えます。
また、上のチャートのように右肩上がりの三尊が出現した場合、下落が否定される可能性があるので注意しましょう。
三尊も使えるように覚えたい方は、三尊天井の特徴って?概要から騙し・ネックラインまでまとめて解説!も参考にしてみてください。
6. まとめ
逆三尊は下落相場からの反転を狙う時に覚えておけば、上昇トレンドにそのまま乗れるかもしれません。
ただし、右肩下がりの逆三尊が出現した場合は、買いの勢いがあまりないため、否定される可能性があります。
また、逆三尊が値動きの激しくなる経済指標発表直前に出現した場合も、エントリーには慎重になるべきです。
無駄な損失を防げば、結果的に利益を残せるようになりますよ。