三尊天井のネックラインってどこ?エントリーチャンスの見つけ方と注意点

三尊天井のネックラインってどこ?エントリーチャンスの見つけ方と注意点

三尊天井は高値圏でよく出現するローソク足のパターンです。
そして、三尊天井をリヨすいたトレードする際に大事なのが「ネックライン」について理解すること。

ただ、三尊天井を使い始めたばかりの方には、ネックラインが何なのか分からないかもしれません。

そこで当記事では、

  • ネックラインの意味
  • ネックラインの使い方
  • ネックラインから利益確定をすべき場所を知る方法

など、三尊天井のネックラインについて解説します。

当記事を読めば、ネックラインの使い方やどのような点に注意すればよいか分かり、三尊天井でのトレードができるようになります。

ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

1. 三尊天井とは?

三尊天井とは高値3つで形成されているローソク足

三尊天井とは高値3つで形成されているローソク足のパターンで、3つの高値のうち真ん中の高値がもっとも高い位置にあるのが特徴です。三尊天井は海外では「ヘッドアンドショルダー」とも呼ばれています。

三尊天井が高値圏で出現すれば、以下の理由から上昇の勢いに陰りが出ている可能性が高いです。

  • 3つの高値=その価格帯を超えられなかったことを表す
  • 直近の高値が真ん中の高値よりも低い位置にある

まず、3つの高値は何度も高値を抜けようとしたが、抜けられなかったことを表します。言い換えると、高値を超えるぐらいの勢いがなくなっているということです。

さらに、直近の高値が真ん中の高値よりも下回っています。これは、真ん中の高値まで上昇する勢いがないことを表します。これらの理由から、三尊が出現するとそのまま価格は下落し続ける可能性が高いのです。

なお、三尊天井の詳しい解説については以下の記事を参考にしてみてください。

2. 三尊天井のネックラインとはどこにあるの?

三尊天井のネックライン

三尊天井を見てトレードをする際には、安値の位置も確認してください。

三尊天井では反発している箇所が2箇所あり、安値同士を結んだラインはネックラインと呼ばれています。

*チャートにはネックラインが表示されません。
証券会社の取引ツールにラインを引く機能が実装されているので、自分で引く必要があります。

ネックラインは重要な価格帯で、ネックラインを割れない限りは引き続き上昇し続ける可能性があります。

ところで、なぜネックラインが重要な価格帯なのでしょうか?下記の項目にて、詳しく解説します。

2-1. ネックラインはエントリーする際の目安になる

ネックラインは、エントリーをする際の目安

まずネックラインは、エントリーをする際の目安になります。三尊天井のエントリーは、ネックラインを割った時に初めて可能です。

したがって、ネックラインを割るまでは、三尊天井が完成していないので、まだエントリーしてはなりません。

2-2. ネックラインは損切り幅と利確幅の目安になる

ネックラインはエントリー後の損切り幅と利益確定幅の目安

ネックラインはエントリー後の損切り幅と利益確定幅の目安にもなります。

損切りをする場所は、直近の高値を超えたあたりに置いてください。

直近の高値を超えるということは、上昇の勢いが弱くなるという想定が外れるので、上昇し続ける可能性が出てくるからです。

そのため、直近の高値を超えた場合は、一旦損切りすべきです。
直近の高値を超えた場合は、一旦損切りすべき
他方、利益確定する場所はネックラインから三尊天井の最高値の幅と同じ幅です。

例えば、ネックラインから三尊天井の最高値までの幅が100pipsある場合は、利確する場所はエントリー100pipsになるのです。

トレードで継続的に勝ち続けるためには、エントリーをする前に以下のようなシナリオを立てる必要があります。
逆にシナリオを立てなければ、損切りや利益確定をするタイミングで悩んでしまうので勝ち続けるのは難しいでしょう
逆にシナリオを立てなければ、損切りや利益確定をするタイミングで悩んでしまうので勝ち続けるのは難しいです。

*尚、三尊天井のだましに関しては「三尊天井のだましは未然に防げる?だましにあってしまう典型例と対策を解説」にて詳しく解説していますよ。

3. 三尊天井でのエントリー事例を解説!

ここからは三尊天井でエントリーと決済をするまでをチャートで解説します。

3-1. 三尊天井のエントリー箇所

三尊天井のエントリー箇所

三尊天井のエントリーはネックラインを割れた箇所です。

エントリー後、ローソク足の終値でネックラインが割れたのを確認した後、価格は下落していきました。またネックラインは、2回も価格が跳ね返された箇所です。しかし、ひとたびネックラインを割れれば、その価格帯は強い抵抗帯になります。

上のチャートでも、ネックラインを割れた次のローソク足で、ネックライン付近まで価格が上昇しますね。

ただ、結局は上昇の勢いがネックライン上で止められ、急落していることが分かります。

3-2. 三尊天井の決済の目安

三尊天井の決済の目安

エントリー後、損切りは直近の高値におきます。

そして利確はネックラインから三尊天井の最高値(上にある黄色の点線)までの幅と同じ距離に置きます。

上のチャートでは、下にある黄色の点線の部分です。実際に、ローソク足のヒゲの部分が利確する箇所に刺さっています。

4. 三尊天井でトレードする際の注意点

三尊天井でトレードする際には以下の点に注意しなければなりません。

  • 2つの山が左右非対称の場合もある
  • 損切り場所は諸説ある

詳しく解説します。

4-1. 2つの山が左右非対称の場合もある

2つの山が左右非対称の場合もある

三尊天井の基本形は、1つ目の山と3つ目の山がほぼ同じ価格帯です。しかし、実際の相場で2つの山が同じ価格帯になることは多くありません。
どちらかの山が高い位置にあり、いびつな形をしていることがほとんどです。

また、2つの山が非対称な三尊天井では、ネックラインが斜めになるケースもあります。ネックラインが水平・斜めに関わらず、ネックラインを割れれば売ることが可能です。

筆者も三尊天井からの売りエントリーを狙ったことがあります。体感的には、きれいな三尊天井よりもいびつな形の三尊天井や斜めの形をした三尊天井の方が出現頻度が高かったです。

4-2. 損切り場所は諸説ある

損切り場所は諸説ある

三尊天井の損切り場所は直近の高値を超えた箇所におきます。ただ、直近高値ではない位置に損切りを置くトレーダーもいます。

  • 真ん中の高値を超えた箇所
  • 1つ目の高値を超えた箇所

どちらが正しいとまではいえないですが、トレードに慣れるまでは、基本的に直近高値を超えた場所に置くと良いです。

また、真ん中の高値を超えた箇所におくのは、損切り幅までの距離が長くなり、損失が増えるのであまりおすすめはできません。

5. 逆三尊は三尊天井と逆向きの形

逆三尊は三尊天井と逆向きの形

三尊天井と逆のものに逆三尊というパターンもあります。

三尊天井が高値圏からの下落を示唆するのに対し、逆三尊は安値圏から上昇する可能性が高いです。3つの安値は何度も安値を更新できなかったことを表しており、直近の安値も2つめの最安値を下回っていません。
これらの事実から売りの勢いが弱くなっている可能性が高いです。

したがって、安値圏で逆三尊が出現したら、売りでのエントリーは控えた方が良いでしょう。

5-1. 逆三尊のネックラインも同じ考え方

逆三尊でエントリーする場合もネックラインが重要です。エントリーと決済でどのように違うのか解説します。

逆三尊のエントリー

逆三尊のエントリー

逆三尊のエントリー箇所はネックラインを超えて上昇した場所です。

直近の高値であるネックラインを超えて上昇するということは、買いの勢いが強くなっていることを表します。

逆三尊の決済の目安

逆三尊の決済の目安

損切りは直近の3つ目の安値を割れたあたりに置きます。

利益確定をする場所は、ネックラインと逆三尊の最安値の幅と同じ距離にに置きましょう。

このように三尊天井も逆三尊もエントリーや決済の考え方は一緒です。

【関連記事】逆三尊の否定はよく起きる?だまされないために抑えておくべき要点を解説!

6. まとめ

三尊天井でエントリーするにあたり、ネックラインの確認は必須です。
そのため、三尊天井らしき形を確認したら、まずはチャートにネックラインを引きましょう。

三尊天井は出現頻度が高いパターンです。

過去チャートを見て、以下のように練習すれば使いこなせるようになるでしょう。

  • 過去チャートから三尊天井を探す
  • ネックラインを引く
  • 損切りと利益確定を置く
  • 結果を確認する

覚えておいて損がないので、ぜひ使いこなせるようになってください。