株式投資で効果抜群!「はらみ」「つつみ」線を見抜いてトレードに活かす方法
「はらみ」や「つつみ」は、株式投資でもよく使われるテクニカル指標の一つで、確認出来れば、トレンドが継続するかどうかの判断もしやすくなります。
とはいえ、出現頻度は高いのか、信頼性があるのか分からない方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、
- はらみやつつみの概要や見方
- はらみやつつみの出現頻度や成績
- だましに遭わない方法
などを解説します。
はらみやつつみが出現した場合の背景も分かるので、より相場を読みやすくなりますよ!
目次
1. 株式投資における「はらみ線」と「つつみ線」の見方
はらみ線やつつみ線は、株式投資においても時々出てくる形の一つです。
まずは、はらみ線とつつみ線の概要や見方について、それぞれ見ていきましょう。
1-1. 「はらみ線」は売りと買いが拮抗している時に出現する
「はらみ線」とは2本のローソク足の組み合わせからなるパターン。
2本目のローソク足が1本目のローソク足の実体にすっぽり入っているのが特徴です。
はらみ線は相場が膠着状態に入っており、買いと売りの勢いが拮抗していることを示唆します。
トレンド相場中に出現したら、トレンドの勢いが衰えている
トレンド相場中にはらみ線が出現した場合は注意してください。
なぜなら、安値も高値も更新しない2本目のローソク足は、トレンドの勢いが衰えつつある可能性があるからです。
そのため、はらみ線が出現したら、再びトレンド方向に超えていかない限り決済した方が良いでしょう。
はらみにもいくつか種類がありますが、主なパターンを挙げると以下の図の通りです。
陽の陰はらみや陽の陽はらみが天井圏で出現した場合、下落する可能性が高くなります。
上がり続けていた相場で、買いと売りの勢いが拮抗するということは、いつ下落に転じてもおかしくありません。
一方で、陰の陽はらみや陰の陰はらみが底値圏で出現すると、上昇する可能性が高くなります。
こちらも、下落相場の勢いが衰えた時に出現するシグナルなので、反転上昇しやすくなります。
「はらみ」が出現してもシグナル通りになるとは限らない
はらみはあくまでも、それまでのトレンドが弱まったことを示唆しているだけです。
ですから、3本目以降のローソク足が、1本目のローソク足の高値と安値のどちらを更新するかが重要です。
例えば、上の図は、天井圏で陽の陰はらみが出現したケース。
陽の陰はらみは売りのサインです。
3本目のローソク足以降で、1本目の陽線の安値を割れば、トレンドは転換したといえるでしょう。
ところが、1本目の陽線の高値を超えるとどうなるでしょうか?
この場合、まだ上昇トレンドは継続します。
つまり、売らずにそのまま高値についていくべきです。
「はらみ」でエントリーする場合
次に実際のチャートではらみが出現した後、価格がどうなるのか解説します。
上のチャートは、天井圏で陽の陰はらみが出現した局面です。
陽の陰はらみが出現した次のローソク足で安値を更新したので、売って良い局面です。
実際に、価格は大きく急落しました。
1-2. 「つつみ線」はトレンド転換を示唆する
次に解説するのは「つつみ線」です。
つつみ線は別名「抱き線」とも呼ばれており、1本目のローソク足が2本目のローソク足の実体にすっぽり入っている形。
つつみ線で重要なのが陽のつつみ線と陰のつつみ線です。
天井圏で陽のつつみ線が出た場合は、売りを示唆します。
この形は、一時的に2本目の陰線が陽線の高値を更新したものの、結局大きく下げた時に出現します。
そのため、買い方の勢いは限界を迎えており、反転下落する可能性が高くなるでしょう。
一方、底値圏で陰のつつみ線が出現した場合、買われやすくなります。
2本目の陽線を見れば、安値を割れているので、一時的に売りの勢いが強かったことが分かるでしょう。
しかし、次第に買いの勢いが強まり、最終的には始値より高値で引けました。
したがって、底値が強く、反転上昇の可能性が高くなるのです。
上のチャートは、反転上昇後に陰のつつみ線が出現した局面です。
陰のつつみ線が出現したタイミングでは、すでに下落の勢いが強くなっています。
次のローソク足の始値で、すぐにエントリーしましょう。
実際に、この後、価格は一方的に下落し続けました。
このように、シグナル通りにエントリーすれば、大きく稼げる可能性があります。
2. はらみやつつみの株式相場での出現頻度や信頼性を解説!
はらみやつつみは株式相場でも時々出現する形です。ただ、出現頻度や信頼性はどうなのでしょうか?
ソフトバンクの株式を例に詳しく調べてみました!
2-1. 「はらみ」の出現頻度と信頼性
以下の表は、はらみの出現頻度と勝率についてまとめたものです。
時間足 | 期間 | 成績 |
---|---|---|
5分足 | 2021年6月〜2021年6月19日 | 6勝4敗 |
1時間足 | 2021年4月〜2021年6月19日 | 1勝2敗 |
日足 | 2020年1月〜2021年6月19日 | 4勝1敗 |
はらみの出現頻度はそこまで高くありません。
特に1時間足や日足は少なめの出現頻度です。
ただ、日足の成績はとても高いので、信頼性は高いといえます。
また、5分足も勝率が6割あるので十分ではないでしょうか?
2-2. 「つつみ」の出現頻度と信頼性
次につつみの出現頻度と信頼性を調べてみました。
時間足 | 期間 | 成績 |
---|---|---|
5分足 | 2021年6月〜2021年6月19日 | 5勝2敗 |
1時間足 | 2021年4月〜2021年6月19日 | 2勝1敗 |
日足 | 2020年1月〜2021年6月19日 | 1勝2敗 |
つつみも出現頻度は高くありません。
勝率はまずまず高いので、単体でもある程度勝てます。
特に5分足の成績は優秀です。
このように、はらみやつつみは出現頻度は高くないものの、そこそこの勝率はあるようです。
3. 「はらみ」や「つつみ」でだましに遭わないようにする方法
はらみやつつみは便利なテクニカル指標ですが、だましで何度も損をするケースもあるでしょう。
そこで、だましを避けるために、どのような方法があるのか解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
3-1. 「はらみ」も「つつみ」もどちらを抜けるか待つ
はらみやつつみが出現したからといって、すぐに反応してはなりません。
例えば、上の図は陰の陽はらみです。
ただ、陽線の上ヒゲが長いため、買いの勢いも弱い可能性があります。
しかし、数本後に陰線の高値を超えたので、買いの勢いが強くなりました。
そのため、高値を抜けた段階でエントリーをすれば、図のように上昇トレンドに乗れます。
だましに遭わないためには、このように待つことも重要です。
3-2. サポートラインやレジスタンスラインも判断材料にする
サポートラインやレジスタンスラインは、それ自体がトレンドの転換を図るのに使えます。
ゆえに、はらみやつつみが出現したら、その価格帯にサポートラインやレジスタンスラインがあるか確認してください。
たいてい、シグナル通り動く可能性が高いからです。
筆者もサポートラインやレジスタンスラインをもとに、陽の陰はらみが出現した時に、トレードした経験があります。
陽の陰はらみが出現しただけでは、下落するのかはっきりとは分かりませんでした。
しかし、レジスタンスラインで何度も上値の重さを確認していたので、自信を持ってエントリーしました。
その結果、見事に大幅な利益を獲得できました。
レジスタンスラインやサポートラインも見ながらトレードをすれば、勝率もさらにアップするでしょう。
4. まとめ
はらみやつつみは、株式投資で時々出現する形なので、覚えておいて損はありません。
トレンド相場中に出現した場合、早めに利益確定したり、逆張りでトレードしたりできます。
ただ、「だまし」も多いので、なるべくどちらかに抜けるのを待ってから、エントリーするのをおすすめします。
「はらみ」や「つつみ」が理解できれば、これまでよりも迷いなく判断できるようになりますよ!