【マニアックな使い方もあり】rsiをデイトレで活用するためのコツを詳しく解説
RSIはテクニカル分析の中でもメジャーな手法の1つです。
トレンド系の指標と組み合わせて、デイトレードで活用している方は多いのではないでしょうか。
しかし中には、「RSIの使い方が合っているのか分からない」、「他のテクニカル分析との組み合わせ方を知りたい」と考えている方もいるでしょう。
この記事では、RSIの基本的な使い方やトレード手法を解説します。
併せて、トレンドラインや移動平均線、そしてボリンジャーバンドと組み合わせたトレード実例をご紹介します。
最後まで読めば、RSIを使った様々なトレードのパターンを学べますよ!
目次
1. RSIをデイトレで活用する前に!確認しておきたい基礎知識
始めにRSIの基本的な内容を解説します。
RSIの特徴は下記の2点。
- 相場の過熱度を分析できる
- トレンド相場に弱い
それぞれ解説します。
なお、RSIの概要や使い方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。
1-1. RSIなら相場の過熱度を分析できる
RSIはオシレーター系のテクニカル分析です。
相場における売買のバランスを調べられるため、現在の相場が「売られ過ぎ」か「買われ過ぎ」かを分析できます。
RSIチャートはサブウィンドウに表示され、売買のバランスを0%~100%で示します。
チャートが30%以下で推移している時は売られ過ぎであり、70%以上の時は買われ過ぎと判断できるのです。
以上のように、RSIチャートを見るだけで相場の過熱度を分析できます。
1-2. RSIはトレンド相場に弱いので注意
トレンド相場においてRSIは機能しにくいので、注意してください。
トレンド発生時は、売買のバランスが偏りがち。
そのため、RSIチャートは30%以下か70%以上で推移し続ける傾向にあるのです。
RSIチャートが上下いずれかで張り付いてしまえば、トレードの参考にできません。
もしトレンドが発生した際は、RSI以外の分析手法を用いるか、別のテクニカル分析を併用しましょう。
2. 【これだけは押さえておきたい】RSIの分析手法
RSIで相場の過熱度を分析できれば、売買のタイミングやトレンド転換の判断にも役立てられます。
RSIを用いた基本的な分析手法を見ていきましょう。
2-1. レンジ相場で売買のタイミングを分析
RSIはトレンド相場に弱いと解説しました。
反対にレンジ相場なら、RSIは活用しやすくなります。
一定の値幅を行き来するレンジ相場であれば、RSIで相場の過熱度を適切に分析できるのです。
ゆえに、「売られ過ぎ」になった後は買われ、「買われ過ぎ」になれば売られやすくなります。
つまりRSIチャートが30%以下になったらロングでエントリーし、70%以上になったらショートでエントリーすれば、利益を期待できるのです。
もちろん、30%以下や70%以上に達したからといって、必ず相場が反転するとは限りません。
RSIを含めてテクニカル分析にはダマシがありますので、注意してください。
2-2. RSIでダイバージェンスを見つけてトレンド転換を分析
RSIを利用すれば、トレンド転換点の予測も可能です。
トレンド転換を分析するには、ダイバージェンスを発見しなくてはなりません。
ダイバージェンスとは、ローソク足チャートとRSIチャートの動きが逆行する現象のことであり、トレンド転換のサインです。
例えばローソク足の高値が更新し続けており、上昇トレンドを確認できたとしましょう。
それに対してRSIチャートの高値が下落し続ける場合、2つのチャートは互いに逆方向へ推移していますよね。
このようにローソク足・RSIチャートが逆行するのをダイバージェンスと呼びます。
そしてダイバージェンスはトレンド転換のサインなので、上昇トレンドであれば、下降トレンドに切り替わる可能性があります。
3. RSIを活用したデイトレ手法を解説
分析手法を理解した後は、RSIを活用したデイトレ手法を見ていきましょう。
デイトレに適したRSIの数値設定と、逆張り・順張りの手法を解説します。
3-1. RSIのデイトレに最適な数値は?
RSIの期間は14に設定するのがおすすめ
。
なぜならRSIの初期設定が14であるためです。
多くのトレーダーはRSIを初期設定で使用しており、全員同じチャートを見ます。
もしあなたがRSIを別の数値に設定すれば、他のトレーダーとは異なるチャートを見てトレードすることになるでしょう。
あなただけが異なるチャートを見れば、他のトレーダーに意識されているポイントに気付けず、利益を得るチャンスを逃してしまいます。
したがって、初期設定の数値でトレードするのがおすすめなのです。
なお、時間足は1分足か5分足に設定します。
今回ご紹介する手法はデイトレードですので、トレードは一日の中で完結するケースが多いはずです。
そのため、多くのエントリーポイント・利確ポイントを発見できる時間足に設定するのが良いでしょう。
RSIの設定方法については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。
3-2. RSIの逆張り手法
RSIを活用した逆張り手法を解説します。
RSIの逆張り手法は、70%以上でショートエントリーし、利確は30%以下。
そして30%以下でロングエントリーした際は、70%以上で利確します。
上記の通り、RSIは売買のバランスを示す指標。
買いが続いた後は売られ始め、反対に売りが続けば買われ始めると予想できるのです。
そして売買バランスの反転するポイントが、RSIチャートの30%・70%になります。
この画像のように、RSIはサブウィンドウに表示されます。
上の白い破線が70%、下の破線が30%の水準です。
画像を見ると、RSIチャートが30%以下で推移しているので、ロングエントリーします。
エントリー後、価格は上昇し、RSIチャートも70%以上に達しましたね。
70%を超えたところで利確しましょう。
逆張り手法についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみましょう。
3-3. RSIの順張り手法
続いて順張り手法を解説します。
順張り手法では、50%のラインをRSIチャートが下から上へ抜けたところでロングエントリーします。
利確ポイントは70%以上に達したタイミング。
反対に上から下へ抜けたところではショートエントリーします。
利確ポイントは30%以下です。
50%のラインをエントリーポイントとする理由は、RSIの50%が売買バランスの中間点であるため。
中間点以上で推移すれば上昇トレンド、それ以下なら下降トレンドと判断できます。
つまり、トレンドの方向に従ってトレードすれば、利益を期待できるのです。
RSIチャートの50%の水準に黄色いラインを引きました。
50%を超えたところでロングエントリーしましょう。
エントリー後のRSIチャートの動きは上下を繰り返しているものの、50%より下回りませんでした。
RSIの中間ポイントより上を推移しているところから、上昇トレンドであると考えられます。
やがてRSIは70%の水準を大きく超えたため、ここで利確しましょう。
もちろん、50%を抜けた方向へ値動きし続けるとは限りません。
50%を超えた直後に反転するケースもあるので、注意しましょう。
4. 他のテクニカル分析を使用したRSIデイトレ手法3選
RSIのみを使用したデイトレ手法を解説しましたが、より分析精度を上げるには、他のテクニカル指標を組み合わせる必要があります。
特にRSIはオシレーター系の指標ですので、トレンド系の分析手法と併用しましょう。
実際に他のテクニカル分析も組み合わせたデイトレ手法を3つ解説します。
4-1. デイトレ手法① RSI×移動平均線
1つ目はRSIと移動平均線を合わせたデイトレ手法です。
移動平均線の短期線・中期線を併用し、エントリーの根拠を固める方法を解説します。
このチャートでは、RSIと移動平均線を表示しました。
緑の移動平均線は短期線(9日)、黄色が中期線(21日)です。
RSIチャートを見ると、70%以上に達しているのが分かりますね。
このタイミングでショートポジションを持てば、利益を狙えそうです。
しかし、毎回予想通りに値動きするとは限りません。
ダマシを避けるためにも、移動平均線を用いてエントリーの根拠を固めます。
ローソク足上の移動平均線をご覧ください。
短期線が中期線を下抜けていて、デッドクロスになっているのが確認できます。
デッドクロスは値下がりのシグナルですので、この後に価格が下がると予想できるのです。
これで値下がりの根拠が2つそろいましたね。
・RSIが70%以上
・移動平均線でデッドクロスを発見
デッドクロスを確認したところで、ショートエントリーしましょう。
エントリー後に価格は下がりました。
利確ポイントはゴールデンクロスの発見時とします。
ゴールデンクロスは値上がりのシグナルですので、値幅を大きく取るためにも、このタイミングで利確しましょう。
また、損切りポイントも同様にゴールデンクロスを見つけたところか、もしくはRSIが70%以上に達したタイミングにする方法もあります。
移動平均線でエントリーポイントを見つける場合、グランビルの法則も活用できます。
グランビルの法則では、移動平均線とローソク足の動きを見てエントリーポイントを探るのです。
移動平均線の活用法/グランビルの法則については、こちらの記事で詳しく解説しています。
4-2. デイトレ手法② RSI×ボリンジャーバンド
2つ目はボリンジャーバンドを併用する手法になります。
ボリンジャーバンドを組み合わせて、エントリーポイントと利確ポイントを探りましょう。
ローソク足上にボリンジャーバンドを表示させました。
ボリンジャーバンドには、バンドの動きでトレンドを分析できる特徴があります。
強いトレンド発生時にバンドは拡大し、反対に弱いトレンド時には縮小するのです。
チャートを見ると、バンドは縮小しており、ほぼ並行で推移していますね。
強いトレンドは発生していないので、RSIを使って分析しても問題なさそうです。
なお、ピンクの移動平均線の上下に表示されているのは、±σ2になります。
この時、価格が±σ2で推移する確率は95.45%。
つまり、±σ2の範囲を超えた直後に、価格は元に戻ると考えられるのです。
チャート上では、RSIチャート30%を下回ったところで、価格が-σを超えていますね。
この後に価格は上がり、±σの範囲に戻ると予想できます。
値上がりの根拠をまとめると、下記の通り。
- RSIが30%以下
- 価格が-σを超えた
そのため、-σに達したところでロングエントリーしましょう。
利確ポイントは+σに達したタイミング、またはRSIチャートが70%に達したタイミングがおすすめです。
損切りポイントは、エントリー後に-σを超えた時か、RSIチャートが30%を下回った時にしましょう。
エントリー後、価格は上昇しました。
値上がりするにつれて、ボリンジャーバンドが拡大していますね。
RSIが70%を超え、なおかつ価格は+σに達したので、利確します。
4-3. デイトレ手法③ RSI×トレンドライン
3つ目はトレンドラインを活用したデイトレ手法です。
ローソク足上にサポートラインやレジスタンスラインを引いた後、値動きを見てエントリーポイントを見つけましょう。
まずはRSIチャートを確認します。
70%以上に達したので、値下がりを予測できますね。
ショートポジションを取っても問題ないか調べるために、ローソク足も確認しましょう。
ローソク足を見ると、高値が続いて切り下がっているので、トレンドライン(レジスタンスライン)が引けます。
下降トレンドと判断できるでしょう。
RSI・ローソク足チャート両方で値下がりの根拠を見つけられました。
- RSIが70%以上
- レジスタンスラインを引けるので下降トレンド
価格がトレンドラインに近づいたタイミングでエントリーします。
ショートエントリー後、価格は下がっていきました。
利確ポイントはRSIチャート30%のところにします。
もしくはチャネルラインを引き、そこに到達したところで利確するのもおすすめです。
損切りポイントは、トレンドラインのブレイクにすると良いでしょう。
トレンドラインを活用したトレード手法は、こちらの記事でも解説していますので、参考にしてください。
5. まとめ
今回は、RSIを活用したデイトレード手法を解説しました。
RSIを利用すれば、相場における売買のバランスを分析できるのです。
RSIはオシレーター系の指標ですので、トレンド系と組み合わせてテクニカル分析するのをおすすめします。
今回ご紹介した組み合わせ方を参考にして、ぜひトレードに活かしてみてください。