エリオット波動の修正波をマスター、トライアングルから複合修正波まで

修正波の種類

この記事では修正波について説明をする。エリオット波動論の中でも複雑で難しいと感じられる部分ではある。エリオット波動論を学ぶ者のほとんどが、ここで挫折し学ぶのを諦めてしまう。

小生も修正波を理解するまでに、何度も挫折し書籍を放り出ししばらくしてから再挑戦を繰り返した。
もしかしたら、あなたもページを閉じたくなってしまうかもしれない。

しかし・・・こう考えてはどうだろうか?

非常に難解だからこそ、多くの者が諦める。
簡単に誰でも覚えられたり、習得できたりする知識や技術で相場から利益をあげられるだろうか?

難解だからこそ、理解する価値があるとは思わないか?

難解ではあるがマスターした場合の利益は、その知識と技術を習得するのにかかった時間と苦労を補って余りあるものとなる。

小生がそうだった。ここをマスターした時に、大きく利益を出せるようになったのである。だからどうか諦めずに最後まで理解できるまで何度でも読んでほしい。

目次

1. エリオット波動における修正波の種類3つ

エリオット波動における修正波の種類3つ

エリオット波動論には、5つの波形があるということを解説した。推進波に、インパルス(衝撃波)、ダイアゴナルという2つの波形。修正波には、ジグザグ、フラット、トライアングルという3つの波形がある。推進波2つについては、前記事で詳しく解説している。

この記事では、修正波であるジグザグ、フラット、トライアングルの波形を解説していく。また、フラット、トライアングルには、基本形以外にも拡大型の形もある。このフラットとトライアングルの拡大型についても詳述していく。
修正波

修正波はメジャートレンドに対して逆行する波動だから、各波動も複雑になったり、波動パターンが組み合わさったりする。何より、修正波はスッキリとした綺麗な波形が少ないから、波形作成時に見抜くことは容易ではない。その点を踏まえて、各修正波の波動について見ていく。

1-1. エリオット波動の修正波とは?

エリオット波動の修正波の意味については、本シリーズですでに説明しているが、このページをはじめて訪れた人のために、少し説明しておこう。

エリオット波動での「修正波」とは言い換えると、トレンドに対して一時的に逆行する値動き(押しや戻りのこと)である。一般的には「調整」と表現することが多い。

修正波は3波動

エリオット波動論ではこの押しや戻りの部分のことを「修正波」と呼んでいる。そして、この波は3波動構成で作られるとされている。

これを確認するためには、時間軸の小さいチャートで副次波を見るとわかる。

本シリーズで副次波について説明はしたが、このページがはじめて訪れたという人のために「副次波」を1-2でおさらいをしておく。

1-2. エリオット波動の副次波の意味をおさらい

エリオット波動論では「何波構成」とか「副次波」いう言葉が頻繁に出てくる。これを聞いて、意味がわからないという人がいるといけないので説明する。

例えば「3波動の構成」というのは、フラクタル構造で一つの波を細かく見たときに見えるその波の一段下の階層の波が3つの波で出来ている状態の事。また、その波を形成している波を「副次波」という。

脳みそバーン

文章だけだと、何を言っているのかわからないだろう。説明している小生も、多分伝わらないだろうなあと思っているので図で説明する。

修正波は3波動

矢印

副次波 おさらい

2. 修正波の種類①ジグザグ

修正波の種類①ジグザグ

修正波でジグザグというのは、副次波が3波動で構成された波のことである。
N波動を知っている人であれば「N字」とか「逆N字」と言った方が話が早いかもしれない。(N波動の知識のない人は気にしなくてよい。)

このジグザグという修正波は、急落している場面で見られることが多い。
トレンド方向にさらに進む前に、弱気のプレイヤーをふるい落とす場面でこのバターンが現れる。

相場は一直線に進むことがなく、上げ下げを繰り返しながら動く。
例えばメイントレンド上昇だった場合、一時的な下げを「押し」と表現したりする。(下げの場合は「戻り」)

この押しや戻りのことを「調整」という

相場の調整は「価格調整」と「時間調整」があり エリオット波動のジグザグは「価格調整」の時に現れることが多い。
その「価格調整」も急激に行われるので、経験の浅い者はビックリして投げ出してしまう。
だが、ジクザグが出たときの心理や理屈を理解していると、冷静に対応ができる。

2-1. エリオット波動のジグザグのルール

ジグザグ

ジグザグは、副次波が「5-3-5」の3波動で構成され、修正波の中ではもっとも多く見る波形になる。下落圧力が強い波形で、B波の終点がA波の始点よりも明確に下の位置にある。そして、C波の終点に関してもA波の終点よりも下の位置にあることがわかる(早い話が、N波動の逆N字と考えてもよい)。

2-2. ジグザクはエリオット波動の2波によく出現

ジグザグは、修正波に該当する波動全てにおいて出現の可能性がある。決まったパターンはないのだが、インパルスでは2波でよく見られる。4波も修正波になるが、ここはフラットやトライアングル、複合修正波が形成される場合がある。

加えて、フラットやトライアングルのような波動パターンの中でも、ジグザグが出現することが多い。フラットの場合は、A波、B波のどちらかにジグザグがよく出現する。そして、片方はフラットを形成する場合が多い。また、トライアングルでは、全ての波がジグザグで形成されている。その上、複合修正波の中では、X波がジグザグになって形成されていることもある。

注意
フラット、トライアングル、複合修正波はこの後に出てきます。

ジグザグの要点

・インパルスの2波に現れることが多い
・修正波となる波全てで出現の可能性がある
・フラット・トライアングルの中にもジグザグは出現する
・短期間で急落して調整するときなどに現れやすい

3. 修正波の種類②フラット

修正波の種類②フラット

「フラット」とは、「平ら・起伏がない」という意味で使われる言葉だ。
相場では横ばいとか、方向がハッキリしない状態のときのこと、相場で見られる調整には、「価格調整」と「時間調整」がある。

エリオット波動のフラットは「時間調整」を行っているチャートパターンと解釈できる。

ジグザグは「価格調整」、フラットは「時間調整」と考えてほしい。基本的にはフラット型の修正波の場合、調整が完了したあとは元のトレンドの方向に動くことが多いと考えてもよい。

これを頭に入れたもらった上で、フラットの説明をはじめる。

3-1. エリオット波動のフラットのルール

フラット

フラットは副次波が「3-3-5」の3波動で構成される修正波で、3波全てがフラットに近い状態になっている (上下がほぼそろっている状態のことを、英語でフラットという) 。

フラットでは、A波、B波が修正波となり、C波が推進波となる。波動パターンにおいてレンジとほぼ変わらない特徴があり、最後のC波だけがA波の終点を少し超える形になる。

フラット形成の要点

・フラットは修正波に該当する場所に出てきやすい
・C波が巨大化したフラットもある
・よく出現する拡大型フラットについて

フラットの出現は、ジグザグと同様で修正波の波形が出る可能性がある場所となる。ただし、インパルスでは2波よりも4波においてフラットが出やすい。

3-2. フラットの種類(1)レギュラー型フラット

レギュラーフラット

(B)波を構成する副次波がレンジの上限下限を行ったり来たりして、(C)波につながるフラットをレギュラーフラットという。

また、基本の波形とは違うが、(C)波が長く延びて(A)波の終点を大きく超えてしまうこともある。

深久の一言

このレギュラーフラットを、ABCの3つの波での修正と言えるのか?(A)CからAの副次波が3で、AからBの副次波が5だった場合にリアルタイムではフラットと考えるだろう。

レギュラーフラット

波をつけずに一直線で行ったり来たりするのであれば、レギュラーフラットと気がつくかもしれないが、リアルタイムで判断が出来るのか?小生は疑問である。フラットが終わったと思ったらまだレンジが続いて、(C)波の副次波が5波のときに、レギュラーフラットだったと気がついてシナリオを修正することになる。

だか、そんな複雑な解釈をしないでも、

単純に短いレンジでよいのでは?

って感じるのである。エリオット波動論は、修正を全てABCの3波で説明しようとするから、否定派が「無理やりじゃないか?」とか、「こじつけじゃないか?」と言いたくなるのだろう。

3-3. フラットの種類(2)C波巨大化フラット

フラットC拡大型

推進波が(A)波、(B)波で形成したフラット構造を(C)波で完全に壊しているから、フラットと呼ぶことに対して疑問の声も上がっている。それでも、現状ではフラットからの急勾配な修正波として(C)波を捉えておく。

深久の一言

このC波巨大化フラットというパターンを見て思うことがある。

この後に反発して戻るのであればブレイクアウトのダマシであるヘッド・フェイクである。

それとは反対に、そのまま下に行くのであれば、天井圏で現れるとされる、ヘッドアンドショルダーやダブルトップが出ていればネックライン割れのブレイクアウト。そうでなければ、レンジブレイクだと小生は感じるのだ。

「C波巨大化フラット」と、ワザワザ命名する必要があるのだろうか?

注釈
ヘッドフェイクとはアイスホッケーのフェイント技のこと。具体的には後ろにパスをすると見せかけて反対方向にクルっと振り向きシュートをすること。トレードの場合はレンジを抜けたと見せかけてから、反対側へ進むことをアイスホッケーの技に例えてヘッドフェイクという。

3-4. フラットの種類(3)拡大形フラット エクスパンデッドフラット

上記で紹介した基本的なフラットよりも頻出しやすい、拡大型フラットについても触れておく。拡大型フラットは、波が進むにつれて徐々に波形が大きくなってしまう。つまり、(B)波終点は(A)波始点を超えており、(C)波終点はA波終点を超えてしまう現象のことだ。

拡大型フラット

エリオット波動論の用語としては、「拡大型フラット」「エクスパンデッドフラット」と呼ばれている。拡大するフラットの方が、レギュラーフラットよりも多く出るといわれている。だったら、こっちをレギュラーと名づけたらいいのにと個人的には感じる。

深久から一言

拡大型フラットは、大口のトレーダーがロスカットを誘発させて玉(手持ちのポジション)を集めたり、手仕舞いしたりすると、拡大型フラットとしてチャート上に現れる。これは、トライアングルの拡大型も同様である。

3-5. フラットの種類(4)ランニング・フラット

ランニング・フラット

拡大型になりかけたけど、(A)波の終点を(C)波が割り込まないタイプをランニング・フラットという。フラットは、一般的にトレンドが継続する前の修正と解釈されることが多い。

例えば、上昇トレンドであれば買いの勢力が強いから、(A)波の終点付近か、やや超えた程度のところで(C)波ができるという理屈である。しかし、拡大フラットやC巨大化フラットのように、(A)波の終点をかなり割り込むケースもある。

深久から一言

フラット、レギュラーフラット、C巨大化フラット、拡大型フラット、ランニング・フラット……。なぜフラットは、こんなに種類があるのかと感じるだろう。そして、これを覚えることに何か意味があるのか?とツッコミを入れたくなるだろう (気持ちは理解できる)。

修正をどうあっても3波のA・B・Cで説明するために、無理やりこじつけているようにしか見えない。このあたりも否定派が、オカルトだの後知恵だのと言いたくなる理由の一つであろう。

これを覚えてどう実戦で使うのか?チャートの右端で、どのように判断してシナリオ作りに活かすのか?ピンポイントで当てるということなら、無駄である(エリオット波動論に限らず)。

しかし、修正波の色々な種類を知っておくことで、複数のシナリオを同時にイメージできて、心の準備ができる。

「何だ、心の準備だけかよ」と思わないでほしい。人間は、想定していないことが起きたときに行動が止まってしまう。トレード中に思考が停止すると、ロスカットが遅れたり、諦めがつかないでナンピンしたりとルールを破ってしまう。

しかし、複数のシナリオを想定できていて、その中の一つを選んだのは自分だと自覚している場合は、「そんなバカな!!!」「ありえない!!!」と動揺することがない。「別のシナリオが、実現したんだ」とスンナリと認めることができる。

4. 修正波の種類③トライアングル

修正波の種類③トライアングル

修正波にはジグザグ、フラット、トライアングの3種類がある。また、ジグザグは「価格調整」のパターンでありフラットは「時間調整」のパターンである事ことを話た。
そして今回は、トライアングルの説明である。

トライアングルは日本では「三角持ち合い」とも言われる。売りと買いがぶつかり合い、時間がたつにつれ収束していき三角の形になる。三角を英語で言うとトライアングルである。

トライアングルは色々な種類があるが、基本的には「時間調整」の部類に入る修正波だ。基本的にと言ったのは、トライアングルには拡大型というパターンがあり、この場合は「価格調整」の意味もともなってくるからだ。ただし、基本的には「時間調整」である。

トライアングルは「時間調整」の修正波であるということを念頭に説明を始める。

4-1. エリオット波動のトライアングルのルール

トライアングル

トライアングルは、副次波が「3-3-3-3-3」の5波動構成の修正波である。波が進むにつれて、波形が徐々に小さくなる特徴を持つ。トライアングルは修正波なので5つの副次波は、A波、B波、C波、さらにD波、E波の5波動でカウントしていく。

ここで、「修正はA波、B波、C波の3波だけじゃなかったのか!!!」ってツッコミを入れたくなるでしょうが、小生が言っているんじゃないのでご勘弁を。エリオット波動論では、こうなっているということです。

トライアングルは5波ではあるが、はじめの1波のみが価格的な意味で修正波になる。波形が縮小するトライアングルは、2波以降では時間的な修正を意味する。違う言葉で表現するなら、「日柄調整」とか「時間調整」と言った方がわかりやすいかもしれない。

図を見てもらえばわかるように、上下に激しく動く波形ではなく、横ばいに修正する波形であることがわかる。トライアングルの分析をする際は、上下の波形の終点を結んだトレンドラインを引いてみてほしい。図で説明すると、A波、C波の終点を結んだトレンドラインとB波、D波の終点を結んだトレンドラインになる。

4-2. トライアングルの種類(1)ペナント型 シンメトリカル・トライアングル

通常のトライアングルは高値のラインが下降して、安値のラインが上昇する。この形はペナント型とか、「シンメトリカル・トライアングル」と呼ばれている。

ペナント型トライアングル

4-3. トライアングルの種類(2)アセンディング・トライアングル

トライアングルには上記の他にも、上値ライン、あるいは下値ラインの一方が水平となるタイプがある。上値ラインが水平になるタイプを、「アセンディング・トライアングル」という。

アセンディング トライアングル

4-4. トライアングルの種類(3)ディセンディング・トライアングル

下値ラインが水平になるタイプを、「ディセンディング・トライアングル」という。

ディセンディングトライアングル

4-5. トライアングルの種類(4)エクスパンディング・トライアングル、拡大型トライアングル

振幅がAからEにかけて拡大していくトライアングルを、「エクスパンディング・トライアングル」とか「拡大型トライアングル」という。

拡大型トライアングル

深久から一言

拡大型のトライアングルは、高値更新と安値更新を繰り返すので、ブレイクと思って入ると、買ってダメ売ってダメの往復ビンタになる。終わってから、「あー、拡大型トライアングルだったのか」と気がつくことが多い。

大口のトレーダーが、ロスカットを誘発させて玉集めをしたり手仕舞いをしたりすると、拡大型トライアングルとしてチャート上に現れる。これは、フラットの拡大型も同様である。

このような波形がだんだん拡大していく形を、Y波動と呼ぶ人もいる。

4-6. トライアングルの種類(5)ランニングトライアングル

ランニング・トライアングルとは、B波がA波の始点を超えていき、C波から収縮していく型のトライアングルのことをいう。

ランニング・トライアングル

4-7. トライアングルは4波で頻出。2波ではほぼ出現なし

トライアングルは、インパルスの4波で出現することが多いといわれている。

また、インパルスの2波でトライアングルはほとんど出現しないとされている。「ほとんど」ってことなので、絶対に発生しないというわけではない。

インパルスの1波から3波を形成中のチャートを見かけて、トライアングルができたら、そこは4波の可能性がある。そして、インパルスの4波をトライアングルで形成しているのだから、この後に「もしかしたら5波が来るかもしれない」とイメージすることができる。

インパルスの4波がトライアングル

インパルスの4波にトライアングルが完成し、その後に続く5波は、素早い値動きの「スラスト」といわれる波となる。そして波の形は、インパルスやダイアゴナルになる。

この場合、5波が到達する値幅は、トライアングルの一番大きい副次波(図だとA波)と同じ値幅とされている。

トライアングルのターゲット

4-8. トライアングルはジグザグ、フラットのB波でも出現

トライアングルの、その他の出現場所としては以下が挙げられる。

・ジグザグのB波
・フラットのB波
・トライアングルのE波
・ダブルスリーのX波やY波
・トリプルスリーの2つ目のX波やZ波

さらに、稀ではあるが、ダイアゴナルの副次波トライアングルのB・C・Dにも出現するとされている。
ジグザグの中のトライアングル

フラトのB波がトライアングル

フラットのA波からB波にかけてトライアングルが出来ている。ただし、これは完成寸前でないと気がつかないことが多い。

深久からの一言

あのさ、要するに、修正の起きる場所ならほぼ、どこにでも出現するってことでいいんじゃないのか?

インパルス「4波に、よく見かける」と言いたくなるのはわかる。しかし、「2波に出現することはほぼない」ということで、「稀にはある」ってことだよね?

その他に、ジグザグのB、フラットのB、トライアングルのE、後述するダブルスリーやトリプルスリーにも出てくる。さらには、ダイアゴナルの副次波トライアングルのB.C.Dにも出現する。

これ、出現しない所がないじゃない?マーク・トゥエインの、相場格言を思い出した。

10月、これは株に手を出すには特に危険な月だ。
そのほか危険な月は、7月と1月と2月と4月と11月と5月と3月と6月と2月と8月、9月それに何といっても12月だ。

要するに、全部の月が危ないと言っているわけ。トライアングルの出現場所は、これと同じような話に聞こえる。小生はハッキリ言って、トライアングルの出現場所にこだわる必要はないと考えている。

ここ重要

トライアングルを見つけたら、副次波をカウントし、A.B.C.D.Eと5つの波を確認して、「ブレイクした方向が新たな推進になるかも?」とだけ考えればよい。

4-9. 初心者がよくやるトライアングル見極めの間違い

初心者によくある間違いが、トレンドラインを斜めに2本を引いて、何でもかんでもトライアングルと解釈してしまうことだ。

値動きがトライアングルになっていないといけないのに、2本のラインの引いた型をトライアングルと誤解してしまうのだ。初心者に、こういうケースは多い。

トライアングルの間違い

その対策として、A.B.C.D.Eと副次波をカウントすることで、トライアングルでないものをトライアングルと誤解することを防げる。

正しいトライアングル

トライアングルの要点

・トライアングルは、時間的な修正をするときに現れる。
・トライアングルは、上下でトレンドラインが引ける
・副次波が3-3-3-3-3の5波構成 。A.B.C.D.Eとカウントする。
・トライアングル完成後は、ブレイクした方向に新たな推進波が起きることが多い。

5. 修正波の複合修正波(コンビネーション)は難しい

修正波の複合修正波(コンビネーション)は難しい

修正波は、これまで紹介してきた「ジグザグ」「フラット」「トライアングル」の3つからなるが、複数の波動パターンを組み合わせた「複合修正波」なるものがある。複合修正波は主に、急勾配なタイプと横ばいタイプの波形がある。

どちらも組み合わせは、3つの修正波(ジグザグ、フラット、トライアングル)が、X波(繋ぎの役割がある波のこと)を介して、2つ、または3つほど連結して構成されている。

簡略化した図を作ったから見てくれ。

複合修正波の一覧

脳みそバーン

読む気なくすよね? 「XWYZって何だよ…..聞いてないよ!!!」と思ったことだろう。

この図を見ただけで、意味がわかる人は恐らくいないだろう。このページを閉じたくなったかもしれないが、もう少し我慢して読んでほしい。

5-1. エリオット波動の複合修正波をなるべく簡単に説明

小生も複合修正波を理解するのに、非常に苦労した。色々な書籍を読んで調べてみたが、何度も眠気が襲ってきた。なので、あなたの気持ちはよくわかる。だから、あなたの眠気が限界に来る前に、できるだけわかりやすく説明しよう。

複合修正波を説明する前に、修正波で「急こう配」と「横ばい」という言葉の説明をしておこう。この前提知識がないと意味が伝わらないからだ。

大口投資家は、自らの意図通りに相場を動かすために、一時レートを急落させることがある。相場では、「価格調整」とか「ふるい落とし」と呼ばれているものだが、エリオット波動論では、「急こう配型修正」という。

また、相場の調整は、価格だけでなく時間の調整もある。いわゆる、「日柄調整」とか「時間調整」といわれるものだ。これをエリオット波動論では「横ばい修正型」と呼んでいる。

上記のことをもっと深く理解するために、以下の記事を読んでおくことをおすすめしたい。ヘッジファンドをはじめとした機関投資家が、どのように個人投資家をカモにしているかがわかるだろう。

そして、それを知ることでエリオット波動が、なぜ急こう配型や横ばい修正型の波形を描くのかも、深く理解できるはずである。
FXで勝てない理由。エントリー後に逆行する意味を知らず勝てるわけがない

5-2. 急こう配の複合修正波(1)ダブル・ジグザク

ダブルジグザグ

ダブルジグザグというのは、ジグザグが2つ繋がった波形のことだ。

W波とは、最初の修正波のこと(上の図では、最初のジグザグのこと)
X波は、1つ目と2つ目のジグザグをつなぐ波のこと
Y波は、2つ目の修正波のこと(上の図では、2つ目のジグザグのこと)

この図だとわかりにくいので分解した図で説明しよう。
ダブル・ジグザグ

W波とX波とY波の3つなので3波構成という理屈になる。(修正波は3波構成)
実際には、X波のジクザグのときにも3波構成なので、修正が終わったと判断することになる。

複合修正波は、後からでないとわからない部分がある。以下の図を見てほしい。

ジグザグが完了と思ったら

(A)までのジグザグで修正(押し目)が完了したと思ったら、もう一度、ジグザグが来ました。

ジグザグがさらに延長した

普通は、W波(最初のジグザグ)で修正が終わったと考えるだろう。

X波を、反発開始の始まりと見てエントリーして、一度ロスカットにかかってY波になってから、「あーダブルジグザグだった」ということになる。要するに後になって、「さらに下げの勢いが強かったのね」とわかる話だ。

調整が完了したのか?さらに調整が継続されるか?は事前に予想することは出来ない。それを事前に知りたいからエリオット波動論を使うのだというのであれば使えない。エリオット波動論を使えば当たるとか予想できると勘違いはしないこと。

だが、これを知っておくのと知らないのとではシナリオが違ったときの対処の早さが違ってくるので、これを理解することは物凄く重要である。

5-3. 急こう配の複合修正波(2)トリプル・ジグザク

急こう配型の複合修正波では、1つまたは2つのX波を介して、ジグザグが連結する波形になる。2連結であれば「ダブルジグザグ」だし、3連結になれば「トリプルジグザグ」といった感じだ。

トリプルジグザグ

この図だとわかりにくいので、分解すると以下の図になる。

トリプルジグザグの分解図

5-4. 横ばいの複合修正波の種類(1)ダブルスリー

ダブルスリー

横ばい型の複合修正波に関しては、X波を介して修正波が横向きになった状態で進行する。波動の最初に形成するW波で大きな波動を作るが、その後の修正波はW波の終点を更新することはない。

これが、急こう配の複合修正波(ダブルジグザグ・トリプルジグザグ)との違いである。

わかりやすく言い換えると、「急こう配の複合修正は短期間で急落し、ふるい落としをして調整を完了する。横ばいの複合修正は、ふるい落としをせずに時間をかけて調整する。」となる。

さて、何でこれをダブルスリーと呼ぶのか?
ダブルスリー

エリオット波動論では、修正波は3波となっている。言い換えると、最初の修正波がW間にXをはさんで、2つ目の修正波がY、修正の3波が2つあるよということでダブルスリーと名前がついている。

5-5. 横ばいの複合修正波の種類(2)トリプルスリー

それじゃトリプルスリーは?最初の修正波W+X波+2つ目の修正波Y+X波+3つ目の修正波Z、修正の波が3つあるよということでトリプルスリー
となる。

ちなみに、複合修正波にトライアングルが混ざっていても、ダブルスリーという。
トリプルスリー

とにかくエリオット波動論では、修正波は3波と決まっているので、トライアングルのようにA.B.C.D.Eと5波であっても、修正波が2つならタブルスリーというのだ。

深久から一言

横ばいの複合修正波、ダブルスリー、トリプルスリーと小難しい言い方をしていますが….

これって、単純にレンジでよくないか?

ダブルスリー

単純にレンジでよいと感じるのだが、レンジならレンジで、それがいつぐらいに終わるのか?ってことを知りたくなる。

完璧に当てることは不可能であるが、それでも、おおよその目安をつけるのに、ダブルスリーやトリプルスリーを知っていると「あーもう少し調整するよな」と目安になる。

複合修正波の一覧をまとめとして、もう一度出しておく。

複合修正波の一覧

6. エリオット波動論 基礎編の最後に

エリオット波動論 基礎編の最後に

これまでエリオット波動論の基本編として、4回に分けて、波動の基本構造と注意点について解説してきたが、どうだっただろうか。推進波、修正波、1-5波、a-c波、各波動パターンなど、とても一度で覚えられるような内容ではないはずだ。

波動の形を、覚えるだけでも大変だろう。また、それをチャートに当てはめるのは、簡単なことではない。「そもそも、当てはめる必要があるのか?」と疑問に感じる部分もある。

一度に完璧にマスターすることは考えず、時間をかけてエリオット波動の特徴を少しずつ覚えること。そして、実践して習得していくことが大事だと考えてほしい。

エリオット波動論は、あくまで相場の環境認識をするためのツールなので、相場の未来を占うとか当てるという目的で使うと意味がない。

否定派が、「使えない」と言っている理由のほとんどがこれだ。ここを本当に気をつけてほしい。

エリオット波動論は、「今、この瞬間が相場のどのあたりに位置するんだろうか?」「上げトレンドなのか?下げトレンドなのか?横ばいなのか?」ということや、推進や修正といった波の状態を見極めることによって、環境認識の目安になる。

また、トレンド中だとしても、「これがどのくらい続くのか?」の目安がわかるので、指針を立てやすい。さらに、意識されるであろうターゲットの場所を知るためのツールとしても、知っているのと知らないのとでは大きな差が出るだろう。

こういう前提条件を理解した上で、エリオット波動論を使うのであれば、かなり強力な武器になる。ここではエリオット波動論の基礎を述べてきたが、次の記事からは、もっと細かい説明に入る。

覚える必要がないこと、当てはめる必要のないことを明確にし、どう使うのか?ということも細かく述べていきたい。エリオット波動論を応用していく上で、わからないことが出てきたときは、何度も本章に戻って復習してほしい。

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