エリオット波動8つの特徴⑤出来高で波の勢いを把握しよう

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前回の記事では、エリオット波動のチャネリングについて説明した。今回は、エリオット波動8つの特徴の5つ目、出来高について解説していく。エリオット波動分析において、出来高に着目すると波動の方向性を判断するのに役立つ。というのも、出来高を確認することで波動の勢いを大まかに把握できるからだ。

・波動の延長
・波動の均等性
・オルタネーション
・チャネリング
・出来高  ←今回はこの話をします。
・比率関係
・修正波の深さ
・波動の個性

それでは早速、出来高の具体的な特徴について細かく見ていこう。

目次

1. エリオット波動の出来高の特徴、修正のときは出来高が減る

出来高h2-1 出来高

例えば、修正局面における出来高は時間が経過するにつれて出来高が減少していく。出来高がほとんど無くなった時点が修正完了のポイントになりやすい。分析している最中に、正確に修正局面であることを認識するのは難しい。出来高が先細りしている場合は修正が完了し、次の波動に移動するシナリオも想定しておく。(株式の場合過去1か月で一番出来高が少ない日が調整完了の目安といわれている)

1-1. プライマリーと比較した出来高の大きさ

他にも、インパルスにおける3波と5波において出来高には特徴がある。プライマリー級(2~5年サイクル)以上の波動は出来高が3波よりも5波の方が大きくなりやすい。

出来高

それとは逆に、プライマリー級よりも小さな階層となる波動では3波よりも5波の方が小さな出来高になりやすい。

プラマリー以下は5波が3波の出来高が少なくなる

こうして、出来高の増減を見ておくことで、波動の終点や全体的な相場観を認識できるようになる。

2. FXの場合の出来高はどう見ればよい?

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株や商品の場合は出来高があるが、FXの場合はどうしたらよいだろうか?FX業者の提供する注文数から出来高を表示させられるケースもある。
ただし、大口は個人が使うようなFX業者でトレードすることは少ないので、FX業者の提供する出来高情報は、大口の注文が反映されていない。よって正確な出来高とは言えないのである。

ちなみに俺の場合は、為替の場合は出来高を気にしていない。正確でないのとローソク足を見ていればだいたい予想がつくからである。よって、為替のトレーダーは気にしなくてもよいと考える。それで、今まで不都合なことがなかった。

3. エリオット波動の出来高まとめ

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今回は、エリオット波動の特徴のうち、出来高について解説した。出来高に着目する際のポイントは、大きく以下の3点だ。

1.修正のときは出来高が少なくなる。
2.プライマリー級(2~5年サイクル)以上の波動では3波よりも5波の方が出来高が大きくなりやすい。
2.プライマリー級よりも小さな階層となる波動では3波よりも5波の方が小さな出来高になりやすい。

以上のポイントを中心に出来高を確認して、波動の勢いを把握しよう。次回は、エリオット波動8つの特徴6つ目、「比率関係」について解説していく。

エリオット波動8つの特徴⑥実は簡単!比例関係の活用方法