【依存はダメ】ストキャスティクスと相性の良い組み合わせについて詳しく解説!
「ストキャスティクスを覚えてみたけど全然勝てない!」
「シグナル通りエントリーしているのにいつも逆行するのは何故!?」
こんな悩みを抱えていませんか?
「%K」「%D」「SD」などストキャスティクスの難しい知識を折角覚えたのに、それを勝ちトレードに結び付けられないのは勿体ないですよね。
実は、ストキャスティクスなど多くのインジケーターが発するシグナルには3種類あります。
1.だましのシグナル
2.優位性の低いシグナル
3.優位性の高いシグナル
本記事では、ストキャスティクスと他のインジケータを組み合わせについて解説します。最も優位性の高い売買シグナルを絞り込めるようになるので、最後までチェックしてみてくださいね。
目次
- 1ストキャスティクスだけを使うのは危ない?他のテクニカル指標を併用すべき理由
- 1.1シグナルのだましに合いやすい
- 1.2長期トレンドの方向が分からない
- 1.3最適な利確ポイントを見つけられない
- 2代表的なストキャスティクスの組み合わせについて詳しくチェック
- 2.1ストキャスティクスとRSIでだましのシグナルを回避
- 2.2ストキャスティクスと移動平均線でトレンドフォローの精度を上げる
- 2.3ストキャスティクスとボリンジャーバンドで最適な利確ポイントを見つける
- 3(役立つ)ストキャスティクスを使うならダイバージェンスについても理解しておこう
- 3.1ダイバージェンスとは何か?
- 3.2ダイバージェンスが発生すると、なぜトレンド転換が起こるのか?
- 4まとめ
1. ストキャスティクスだけを使うのは危ない?他のテクニカル指標を併用すべき理由
ストキャスティクスをチャートに表示させておくと、現在の価格が「割高なのか・割安なのか」が一目で分かるので、売買のタイミングを掴みやすくなります。しかし、ストキャスティクスだけを見ていては、相場の状況を全て把握することはできません。
一見有利に見えるシグナルが出ても、いざエントリーしてみると「思ったほど思惑の方向に価格が伸びてくれずに逆行してしまい、損切り」なんてことも多々あります。また、FX初心者にとっては「利確のタイミング」も非常に重要な課題です。どれだけ良いタイミングでエントリーできても、利確で失敗してしまっては意味がありません。
他のインジケーターとの組み合わせ手法を学ぶ前に、まずはストキャスティクス単体の使用ではどのようなリスクがあるのかを、しっかり把握しておきましょう。
1-1. シグナルのだましに合いやすい
ストキャスティクスは、以下のような場面で活用できます。
・トレンドフォローにおける押し目買い/戻り売り
・トレンド転換点での逆張り
そして、この時に注目する売買シグナルが、「ゴールデンクロス・デッドクロス」と「ダイバージェンス」です(*こちらの記事で詳しく説明しています)。
ゴールデンクロス・デッドクロスとダイバージェンスは、上手く捉えられれば利益を伸ばしやすい売買シグナルとなりますので、この2つをマスターするだけでFXトレードで勝ち続けることも十分可能です。しかし、インジケーターの売買シグナルにはだましが付き物です。
下図をご覧ください。
ストキャスティクスの「ゴールデンクロス・デッドクロス」のシグナルを選別せずに利用してしまうと、大量のだましシグナルを掴まされることになります。
この結果を見ると「なんだ、ストキャスティクスって使えないじゃん!」と思うかもしれませんが、そんなことは決してありません。というのも、私がFX初心者だった頃、完璧なインジケーターを探す「聖杯探しの旅」に出てしまい、全く勝てずに資金の大半を溶かす経験をしたことがあります。
後程、ご紹介する他のインジケーターとの組み合わせ手法を使うことで、沢山の売買シグナルの中からきちんと優位性の高いシグナルだけを絞り込むことができるようになります。私と同じ失敗をしないよう、もう少し読み進めてみてください。
1-2. 長期トレンドの方向が分からない
ストキャスティクスでトレンドフォローの押し目買い・戻り売りをする場合、長期足の目線が上昇方向なのか下降方向なのかを知っておかなければいけません。
もしも、長期目線の方向に逆らってエントリーをしてしまうと、損切りの確率が高くなってしまいます。そのため、長期足の目線を常に把握しておくことが大切です。
しかし、ストキャスティクスが教えてくれるのは「表示中の時間足において、現在値が高いか安いか」だけです。
上図はストキャスティクスを初期設定の「k=14」にして、1時間足でトレードする場合の例になります。
この時、ストキャスティクスは14時間分の価格の推移でしか相場の状況を教えてくれません。よって、日足や週足など上位の時間足で、相場がどうなっているのかは正確に把握することができないのです。
上昇トレンドが形成されていても、優位性の低い売りシグナルが何度も出てしまうケースがあることを把握しておきましょう。
1-3. 最適な利確ポイントを見つけられない
実は、FXトレードで一番難しいのが利確です。
どれだけ正確にエントリーの方向とタイミングを合わせることができても、利確のタイミングをおろそかにしてしまうと勝つことはできません。
下図をご覧ください。
ストキャスティクスのデッドクロスで売りエントリーをした場合、以下の2パターンを参考に決済する場合が多いです。
・途中で逆行し80%に到達してしまった時
・買いシグナルを示すゴールデンクロスが発生した地点が決済ポイント
しかし、上図を見ていただくと分かる通り、このストキャスティクスの指標だけで利確してしまうと、折角良いポイントでトレンドに乗れたとしても建値か微益で撤退になってしまいます。
FXトレードの基本は「損小利大」ですので、本来なら緑の矢印の値幅くらいは狙っていかなければいけません。私も、まだ負けトレーダーだった頃、利確で失敗していることに気がつかず「最高のエントリータイミング」だけをひたすら追求していました。
そうです。
最適な利確ポイントを考えないまま実践と勉強を繰り返していたので、当然、トレード成績が黒字になることはありませんでした。ポジションを手放すのが早過ぎれば、折角の狙える値幅を逃してしまいます。逆に、ポジションをホールドし過ぎてしまうと、本来あったはずの含み益が無くなってしまいます。
ストキャスティクスは値動きに対して素早く反応してくれるインジケーターなので、エントリータイミングを計ることには大変優れています。しかし、その早すぎる反応が、利確のタイミングを計る上ではデメリットになってしまうのです。
どうしたら、より良い利食いが出来るのか?はこの後で詳しく説明いたします。今は、ストキャスティクスはエントリータイミングには強いが、利食いタイミングには向いてないとだけ覚えてください。
2. 代表的なストキャスティクスの組み合わせについて詳しくチェック
ここまでで、ストキャスティクスの単体使用における問題点について紹介しました。これらの問題点を解決するためには、他のインジケーターと組み合わせたストキャスティクスの使い方を覚える必要があります。
だましを回避しながら最適なポイントでエントリーとエグジットを行うために、これからご紹介する3つの組み合わせをしっかりとマスターしてくださいね。
2-1. ストキャスティクスとRSIでだましのシグナルを回避
ストキャスティクスにRSIの指標を組み合わせることで、ストキャスティクス単体使用でのだましシグナルを、大幅に回避できるようになります。RSIの売買シグナルとストキャスティクスの売買シグナルが重ならない限りは、片方だけのエントリーシグナルは無視するようにします。
ちなみに、RSIとストキャスティクスの売買シグナルは以下になります。
この方法でストキャスティクスのシグナルを選別すると、稀に機会損失は出てしまうものの、かなりの確率でだましのシグナルを回避できます。ただし、RSIは一方的なトレンドが発生するとシグナルの信頼性が無くなってしまうこともあります。もしRSIが機能しにくい相場に直面した際は、次にご紹介する移動平均線との組み合わせ手法を試してみて下さい。
2-2. ストキャスティクスと移動平均線でトレンドフォローの精度を上げる
ストキャスティクスに長期移動平均線(以下長期MA)と短期移動平均線(以下短期MA)の指標を組み合わせることで、狙っていくべきシグナルの方向が分かるようになります。上図では、オレンジ色の20MAと紫色の75MAを表示させています。
相場の方向性を知ることが目的ですので、短期MAと長期MAが1本ずつ表示されていれば、細かい設定期間はお好みの数値で問題ありません。それぞれのMAとローソク足との位置関係から、下降トレンドと判断できれば、基本的に買いシグナルは無視して売りシグナルのみ狙っていきます。
反対に、上昇トレンドと判断できれば、売りシグナルは無視して買いシグナルのみ狙っていきます。念のため、MAとローソク足の位置関係からトレンドの方向を判断する方法も、下のにまとめておきます。
関連記事
・【組み合わせ方も解説】移動平均線やローソク足の見方や判断方法とは?
2-3. ストキャスティクスとボリンジャーバンドで最適な利確ポイントを見つける
ストキャスティクスにボリンジャーバンドの指標を組み合わせることで、どこまでポジションをホールドしておくべきかの判断が可能になります。まずは通常通り、ストキャスティクスの売買シグナルでエントリーします。
上図では売りエントリー後に、ストキャスティクスの数値30%付近まで落ちてから反発し80%に触れてしまいますが、ボリンジャーバンドは収縮したままであり、上昇のバンドウォーク(注釈参照)が起きてませんので損切する必要はないです。よって、逆行のリスクは低いと判断され、ポジションを手放す必要は無いことが分かります。
その後、思惑の通りに価格が下がり始め、ボリンジャーバンドの-2σと-1σにチャートが張り付く「下降のバンドウォーク」が発生しました。つまり上図の場合では、価格がミドルラインを上抜けして下降トレンドが一旦終了する合図がでるまで、安心して利益を伸ばしつづけることができます。
バンドウォークとは、ボンジャーバンドの「+2σ」または「-2σ」に沿って、価格が上下しながら動くことを意味します。下の図を見ていただくとわかりますが、上昇トレンド時ならなら「+2σ」にそって上昇します。下降の時はその逆で「-2σ」にそって下落します。
3. (役立つ)ストキャスティクスを使うならダイバージェンスについても理解しておこう
ダイバージェンスは、トレンド転換の兆しをいち早く察知できる逆行現象です。トレンドの流れが大きく転換する局面において、早いタイミングで乗れるようになるのでチェックしてみましょう。
3-1. ダイバージェンスとは何か?
ダイバージェンスとは、価格が新値更新されている方向に対して、ストキャスティクスが逆方向に傾いている状態を指します。
上図から分かるように、ダイバージェンスの発生が確認出来た後は大きなトレンド転換が起こっていますよね。
もしこの時、ダイバージェンスの発生を見逃さずにエントリーできていれば、その後に発生した緑色の矢印で示した値幅をごっそり拾うことができます。
3-2. ダイバージェンスが発生すると、なぜトレンド転換が起こるのか?
ダイバージェンスの原理は覚えなくても問題無く利用できます。ですが、原理を理解することは環境認識の基礎スキルアップにも繋がりますので、余裕がある方は是非覚えていってください。
そもそも、ストキャスティクスの数値は、一定期間における上昇幅と下落幅の合計値から算出されています。よって、一定期間における上昇幅が、下落幅よりも大きくなればなるほど、ストキャスティクスの数値は高くなります。逆に、一定期間の上昇幅よりも、下落幅の方が大きくなると、ストキャスティクスの数値は下がっていきます。
つまり、ストキャスティクスが新値更新の方向に対して逆行し始めた瞬間というのは、相場の新値更新をし続けていくパワーが弱まっていることを意味します。
従って、ダイバージェンスの発生は「買い勢力と売り勢力の力関係が大きく転換する可能性」を示すことになるのです。
4. まとめ
FXトレードで勝つためには、まずは優位性の高いエントリーができるようにならなければいけません。ですので、ストキャスティクスなど何でも良いので一つのインジケーターをマスターして、絶好のエントリーポイントを探せるようになりましょう。
しかし、FX初心者がインジケーター単体の指標だけで勝ち続けられるほど、相場の世界は甘くありません。今回の記事をしっかりと読み込んで、複数のインジケーターを使用したトレードスキルも身に付けていきましょう。
ただし、あまりにインジケーターを過剰に表示させてしまうと、情報が多すぎて混乱してしまうので、同時に表示させるのは多くても3種類までにしてくださいね。