ローソク足の反転サインは絶好のトレードチャンス?見分け方について詳しく解説

ローソク足の反転サインは絶好のトレードチャンス?見分け方について詳しく解説

ローソク足を見ながらトレードをしているけど、こんな悩みはありませんか?

「反転する時によく出現するローソク足について知りたい」
「反転サインが出てエントリーしているけど、勝率が低すぎて困っている」

そこで当記事では、

・ローソク足の反転サイン
・エントリー方法
・勝率を上げるためにどうすればよいのか?

などなど、ローソク足の反転サインの種類や使い方を解説します。当記事を読む事で、ローソク足の反転サインについて分かるだけでなく、実際のトレードへの活かし方が理解できるようになります。
ぜひ最後まで読んでみて下さい。

目次

1. ローソク足で分かる4種類の反転サイン

ローソク足で分かる4種類の反転サイン

ローソク足には様々な種類がありますが、相場の反転サインとして使えるのが以下の4パターンです。

・ピンバー
・2バーリバーサル(ツーバーリバーサル)
・フェイクセットアップ
・フォールスブレイクアウト

上記、4つについて詳しく解説していきます。

1-1. ピンバー

ピンバーとは、小さい実体と長いヒゲで構成されているローソク足です。長いヒゲがピノキオの鼻の形に似ている事から、現在ではピンバーという名前になりました。ピンバーは、高値圏や安値圏でからの反転時に発生する事が多く、日本ではたくり線(たくり足)と呼ばれています。

ピンバーの成立条件は長いヒゲが実体の3倍以上あること

買いのパンバー売りのピンバー

ピンバーを形成するためには、以下の条件を満たさなければなりません。

・長いヒゲが実体の3倍以上
・実体の位置が先端から20、30%以内にある

長いヒゲが実体の3倍以上 実体の位置が先端から20、30%以内にある

なお、ピンバーが陽線か陰線かは重要視されません。陰線であってもした下ヒゲが長ければ買いのピンバーです。反対に陽線であっても上ヒゲが長ければ売りのピンバーです。

買いのピンバー出現後に大陽線が出現すれば、「明けの明星」になり価格は上昇します。 また、底値圏で買いのピンバー出現後に大陽線が出現すれば、「明けの明星」になることが多く価格は上昇します。逆に天井圏で売りのピンバー出現後に大陰線が出現すれば、「宵の明星」になることが多く、価格は下落しやすいです。

 

注釈
「明けの明星」とは、底値圏で現れると買いサインとされています。「宵の明星」とは天井圏で現れると売りのサインとされています。ピンバーが出現する場所が「明けの明星」や「宵の明星」になる場合が多いです。ピンバーと言う言葉になじみのない人のために、「明けの明星」「宵の明星」として説明しています。

ピンバーの長いヒゲはそれまでの値動きの否定を表している

ピンバーの長いヒゲは、それまでの値動きが否定された事を表しています。例えば長い上ヒゲを形成する時の価格は以下のような状況です。

上昇の勢いが強い急に売り圧力が大きくなり反転結局終値はわずかな上昇に終わる。

このことが理由で、長い上ヒゲが出現すると、上昇の勢いが売りの圧力により抑えられ反転下落する事が多いです。

1-2. 2バーリバーサル(ツーバーリバーサル)

2バーリバーサルとは、陰線と陽線が並んでいるパターンで、2本のローソク足が合体すると、ピンバーと同じ形になります。ピンバーと同じく高値圏や安値圏で出現しやすいローソク足の組み合わせです。

ちなみに2バーリバーサルは日本で言われる「抱き線」「毛抜き天井」「毛抜き底」とほぼ同じ意味の足組となります。

2バーリバーサルの条件

2バーリバーサルの条件
2バーリバーサルの条件は、必ず1本目のローソク足よりも2本目のローソク足の実体が長い事です。
買いの2バーリバーサル売りの2バーリバーサル

2バーリバーサルが出現すると反転しやすい理由

2バーリバーサルは反転のサインです。なぜなら、2本目のローソク足の方が1本目のローソク足よりも長いので、1本目のローソク足を否定する形になるからです。したがって、安値圏で長い陰線が出現しても、次のローソク足で長い陽線が出れば、反転上昇する可能性が高くなります。

1-3. フェイクセットアップ

フェイクセットアップとは、レンジ相場のブレイクに失敗した後、逆の方向にトレンドが発生し、ブレイクするサインです。日本語で説明すると、だましのことですね。別名ヘッドフェイクやカンガルーテールとも呼ばれています。

注釈
「ヘッド・フェイク」とは、アイスホッケーで後方にパスをすると見せかけて、次の瞬間に振り返りゴールを狙う技のことで、相場でもだましてからの反対側へのブレイクすることの意味で使われます。「カンガルーテール」とは、カンガルーは方向転換する時に、尻尾を方向転換する方向とは逆の向きに向けるので、相場でもこのような表現をされることがあります。

フェイクセットアップの条件

フェイクセットアップの条件

買いのフェイクセットアップは、下方向へのブレイクのだましが発生した後、価格は上昇しています。なお、フェイクセットアップのだましは上図では1本ですが1本とは限りません。むしろ、2,3本のだましが続いた後に上昇するケースが多いです。 下図参照

フェイクセットアップのだましは1本とは限りません。むしろ、2,3本のだましが続いた後に上昇するケースが多いです。

一方、売りのフェイクセットアップは上方向にだましが発生した後、下降トレンドが発生しています。

売りのフェイクセットアップ

フェイクセットアップは、レンジ相場をどちらかにブレイクしそうな時に発生します。つまり、レンジの上限と下限の両方がはっきりしている時に起きる反転サインです。

フェイクセットアップが出現すると反転しやすい理由

フェイクセットアップが出現する理由は、ブレイクとは逆の勢力が強い事を表しています。例えば、レンジを下方向にブレイクすると、乗り遅れまいと多くのトレーダーが売りに走るため、一旦下落します。ところが、安値をつけた後すぐに、レンジの中に戻ってきた場合、それまでの売りは否定され、まだ買いの勢いがあることが証明されます。むしろ、ブレイク時にエントリーしたトレーダーの損切り注文(だまし)と、新たなトレーダーによる買い注文が多くなるため、価格が急上昇するのです。

1-4. フォールスブレイクアウト

フォールスブレイクアウトは、過去につけた高値や安値を一時的に更新したものの、終値でブレイクに失敗する反転サインです。レンジ相場だけでなく、トレンドの転換時にも発生します。

フォールスブレイクアウトの条件

フォールスブレイクアウトが発生するためには、直近の高値や安値がはっきりしていなければなりません。したがって、上限と下限の両方に抵抗帯がない時も発生します。

注釈
一見するとフェィクセットアツプと同じに見えますが、フェイクセットアップはレンジで起きるものであり、フォールスブレイクアウトはレンジからのブレイクではないという違いです。

買いのフォールスブレイクアウト

買いのフォールスブレイクアウトの場合は、一時的に安値を更新しますが、失敗し上昇方向に反転します。なお、フォールスブレイクアウトも、だましが2,3本続いてからトレンドが発生することが多いです。

一方、売りの場合は、一時的に高値更新をします。しかし、終値では更新失敗に終わり、下落方向に反転します。

売りのフォールスブレイクアウト

フォールスブレイクアウトが出現すると反転しやすい理由

フォールスブレイクアウトが出現すると、過去の最安値や最高値を超えられないため、価格が反転する可能性が高いです。なぜなら、トレンドが継続するためには、過去の高値や安値を更新し続ける必要があります。ところが、高値圏や安値圏で長いヒゲがついたローソク足が出現すると、トレンドの勢いが衰えることで、トレンドが続かなくなるのです。

2. ローソク足の反転サインが出現した時のエントリー方法

ローソク足の反転サインが出現した時のエントリー方法

ローソク足の反転サインが出現しても、ルール通りにエントリーできなければ、利益を出す事は難しいでしょう。それぞれの反転サインのエントリー方法を解説します。

2-1. ピンバーのエントリー方法

ピンバーのエントリー方法

ピンバーは、天井圏や底値圏で出現すると勝率が高いです。以下の画像は、ピンバーが発生した場所を拡大したものです。

ピンバーのエントリー方法

売りのピンバーの場合、短い下ヒゲを完全に下回った時点でエントリーします。ピンバーの安値を割ってからエントリーする理由は、まだ上昇トレンドが続く可能性があるからです。そのため、価格の切り上げが終わるまでは、売りでエントリーしない方が良いでしょう。次に、損切りラインは、ピンバーの長いヒゲの先端から少し離れた場所に置きましょう。損切りラインを先端ぴったりに置かない理由は、価格に誤差が生じて損切りに掛かる事を防ぐためです。

なお、私がトレードでピンバーを利用する場合は、ピンバーの終値が確定した時点やピンバーの長ひげの先端に引きつけてエントリーする事もあります。損切りラインに近い位置でエントリーをすれば、損切りした時の損失は少なく、大きな利益を狙えるからです。

2-2. 2バーリバーサルのエントリー方法

2バーリバーサルのエントリー方法

2バーリバーサルのエントリー方法もピンバーと大きく変わりません。上の画像の丸枠で買いの2バーリバーサルが発生しており、拡大したのが以下の画像です。

2バーリバーサルのエントリー方法

買いの場合、2本目のローソク足の高値を超えた場所で買います。損切りラインは、2本目のローソク足の長いヒゲの先端より少し離れた場所に置きましょう。

続いて以下のチャートの丸枠は売りの2バーリバーサルが発生した箇所です。

2バーリバーサルのエントリー方法

そして、拡大した図が以下のチャートです。

2バーリバーサルのエントリー方法

売りの場合、2本目のローソク足の安値を割った場所で売ります。損切りラインは、2本目のローソク足にある長い上ヒゲの先端を超えたあたりに置きます。

2-3. フェイクセットアップのエントリー方法

フェイクセットアップのエントリー方法

フェイクセットアップが発生したのが、チャートの丸枠です。そして、拡大した画像が以下のチャートです

フェイクセットアップのエントリー

買いのフェイクセットアップが出現した場合、フェイクセットアップが出現したら、すぐに買います。また損切りラインは、長い下ヒゲの先端よりやや下に置きます。そして、売りの場合も、フェイクセットアップが出現後、すぐに売りまましょう。損切りラインは、長い上ヒゲの先端よりやや上に置きます。

スグにエントリーする理由を説明します。一般的にエントリーは押しや戻りを待つのが良いとされています。しかしフェイクセットアップの場合は、だましが入り大勢の人が驚いて成り行き注文をいれる事が多く、すぐにエントリーしないとおいて行かれる事が多いからです。

2-4. フォールスブレイクアウトのエントリー方法

フォールスブレイクアウトのエントリー方法

上のチャートでは、丸枠でフォールクスブレイクアウトが発生しています。そして、丸枠を拡大したチャートが以下の画像です。

フォールスブレイクアウト

フォールスブレイクアウトは、過去につけた最安値や最高値をブレイクしようとして失敗した際にエントリーできます。例えば、上のチャートでは、過去の最高値を2回ブレイクしそうになりましたが、結局終値ではブレイクできなかったので、だましでした。

フォールスブレイクアウトの出現後、戻りを待たずにすぐエントリーします。損切りラインは、長い上ヒゲの先端より少し高い価格帯に置きましょう。一方で買いの場合も、フォールスブレイクアウト出現後、押しを待たずにすぐ買います。損切りラインは、長い下ヒゲの先端よりやや低い価格帯に置きます。(スグにエントリーする理由はフェイクセットアップの時と同じです。)

3. ローソク足の反転サインを使う時のポイント

ローソク足の反転サインを使う時のポイント

ローソク足の反転サインを使って、利益を上げるためのポイントを解説します。どのポイントも大事な点なので、勝率を上げるために役立てて下さい。

3-1. 終値が確定してからエントリーする

必ずローソク足の終値が確定してからエントリーしましょう。

終値が確定してからエントリーする理由は、多くのトレーダーは終値が確定したローソク足を見て、売買判断を行っているからです。終値が確定していない状態では、高値づかみや安値づかみのリスクがあり危険です。

3-2. 上位足を見ながらトレードする事で反転サインの勝率は上げられる

ローソク足の反転サインが出現したからと言って、闇雲にエントリーをすると、何度も損切りをするので、利益が減ります。しかし、上位足を見ながらトレードをすれば、反転サインの勝率が上がることがあります。例えば、以下のチャートでは価格がライン上で抑えられています。(ドル円の日足チャート)

ローソク足がラインに近づいた所は、売りのチャンスです。次に1時間足のチャートを見てみます。ラインは、日足のレジスタンスラインです。レジスタンスライン付近で何度もピンバーが発生しているため、売りで入ればその後の下落で利益を取れていました。

このように、上位足と同じ売買方向の反転サインが出た時のみエントリーすれば、勝率を上げられるのです。

3-3. 反転サインだけでなく、他のテクニカル指標と組み合わせる事が大事

ローソク足の反転サインは、単体でもかなり強力です。しかし、他のテクニカル指標やチャートパターンと組み合わせれば、さらに精度が高くなります。

4. ローソク足の反転サインと相性の良いテクニカル指標

ローソク足の反転サインと相性の良いテクニカル指標

ローソク足の反転サインと相性の良いテクニカル指標があります。併用する事で、より勝率の高いトレードが可能になり、利益も上げやすくなります。

4-1. サポートライン・レジスタンスライン

サポートラインやレジスライン レジスタンスライン

 過去の抵抗線を結んだライン(上図だと、頭を押さえられている高値のライン)
サポートライン   過去の支持線を結んだライン(上図だと、下げ止まっているライン)

トレードの世界ではレンジ相場が7割、トレンド相場が3割といわれています。レンジでのトレードで利益を上げる事は大事です。そのためには、レジスタンスラインとサポートラインを見る事が重要となります。反転サインの多くは、高値圏や安値圏での勝率が高いため、レジスタンスラインやサポートラインを引いて、チャンスを待つことをおすすめします。

4-2. ダブルトップやダブルボトム

ダブルトップやダブルボトム付近では、ピンバーなどの反転サインが出現することも多いです。上記のチャートはドル円でダブルボトムを形成しているところです。ちょうど買いのピンバーが出現していますね。買いのピンバーでエントリーすれば、反転後の上昇を狙う事ができました。このようにローソク足の反転サインは、ダブルボトムやダブルトップなどとも相性が良いです。

4-3. MACDとの組み合わせ

MACDとピンバー

ローソク足の反転サインは、MACDとの相性も抜群です。MACDとは2本の移動平均線を見て、相場の周期や上昇・下降などのタイミングを図る事ができる指標です。上記のチャートでは、ピンバーの出現とほぼ同時期にMACDの先行するラインがもう1本のラインを上から下に抜け、売りサインが発生しています。その後、下降トレンドが発生しているため、ピンバーとMACDのクロスを確認してエントリーすれば、利益を得られていました。

4-4. RSIとの組み合わせ

RSIとツーリバーサル

ローソク足の反転サインとRSIも相性が良い組み合わせです。一般的に、RSIの数値が70を超えると買われすぎているので下落に転じ、30を割ると売られすぎているので上昇に転じる可能性があります。上記のチャートでも、売りの2バーリバーサルが発生したタイミングでRSIは70を超えています。逆に買いの2バーリバーサルが発生したタイミングでもRSIは30を割っています。

このように、ローソク足の反転サインは、様々なテクニカル指標と組み合わせれば、より精度が高くなります。ローソク足単体で判断するのではなく、他のテクニカル指標やチャートパターンと組み合わせて利用してみてはいかがでしょうか?

5. (まとめ)ローソク足の反転サインを知れば、トレードが上達する

代表的なローソク足の反転サインは以下の4種類です。

ピンバー
2バーリバーサル(ツーバーリバーサル)
フェイクセットアップ
フォールスブレイクアウト

トレード中にこれらの反転サインが出現したら、トレンドからの反転を狙ったトレンドが可能です。ローソク足の反転サインを使いこなせるようになれば、トレンド相場終了の兆しを判断できるようになるので、ぜひ利用してみてください。